矯正治療というと各々の歯が一列に並ぶ「歯並び」が注目されがちですが、ただ歯を美しく並べるだけが治療のゴールではありません。
一見するとキレイに並んでいるように見える歯並びでも、上下の歯が正しく噛んでいなければ食事や発音、体調などに様々なトラブルを招いてしまいます。
そこで今回は「噛み合わせ」にスポットを当てて、噛み合わせが悪いと起こりやすいトラブルや原因別の治療法などを解説していきましょう。
後半では、名古屋プルチーノ歯科・矯正歯科の噛み合わせ治療や「噛み合わせのセルフチェック法」についてもご紹介します。
当院では初回の無料矯正カウンセリングも実施しておりますので、噛み合わせでお悩みの方はお気軽にご相談ください。
Contents
矯正歯科からみる「理想的な噛み合わせ」とは?
矯正歯科の領域からみる理想的な噛み合わせの基準は多岐にわたりますが、パッとみてわかる基準に以下のようなものがあります。
- ・噛んだ状態で正面から見た時に、上の前歯と下の前歯の中心がそろっている
- ・上の前歯が下の前歯よりも2~3mm前方にあり、先端が2~3mm覆いかぶさる
- ・犬歯から奥の歯が、上の歯1本に対し下の歯2本(1歯対2歯)で噛みあう
- ・左右の奥歯が均等に、しっかり当たって噛める
一方で、歯並びや噛み合わせについては100人がいたら100通りあるといってよく、これらの基準をすべて満たす方もそれほど多くはありません。
したがって、基準を満たさないからといって必ずしも「噛み合わせが悪い」「治療が必要」というわけではないので安心してください。
ただ、次項でご紹介する「トラブル」に該当する症状のある方は早めに対処しておかないと症状が悪化したり、日常生活に支障をきたしたりする可能性があります。
もし、気になる症状があればその原因が「噛み合わせ」によるものかどうか、一度歯科医院で相談してみましょう。
噛み合わせが悪いと起こりやすいトラブル
食べ物が噛みにくい
噛み合わせが悪いことで一番問題になるのは、食べ物が「噛み切れない」「すり潰せない」など食事に関するお悩みです。
たとえば、奥歯は噛むのに前歯が噛みあわない「オープンバイト(開咬)」の場合、ピザや麺類などのメニューを外食で選べないとお悩みの方も少なくありません。
また、奥歯で食べ物をうまくすり潰せないケースでは胃や腸での消化吸収にも影響が及びやすく、慢性的な胃腸障害に悩まされることも多くなります。
顔の歪み・たるみ
片側だけ噛み合わせが悪いケースでは、もう一方の噛みやすいほうで食事をする「片噛み」が習慣化する傾向があります。
この状態が長く続くと顔の筋肉のバランスも悪くなるため、左右で歪みがでたり、片側だけ筋肉がたるんだりなど顔貌にも変化が生じてきます。
顎関節症
噛み合わせが悪いと顎の関節やその周囲の筋肉にも負担がかかりやすく、それが原因で顎関節症を引き起こすことがあります。
「口が開けにくい」「口を開けるとパキンと音がする」などの症状がみられたら要注意です。
発音がしづらい
出っ歯や受け口、オープンバイト(開咬)などで上下の歯を噛み合わせた時に大きなすき間があると、発音にも支障をきたしてしまうことがあります。
具体的にはサ行・タ行が発音しにくく、「滑舌が悪い」「舌足らずになる」などが多くみられます。
首や肩のコリ、頭痛などの不快症状
噛み合わせが悪いとそれに関連して周囲の筋肉が常に緊張した状態になり、首や肩のコリを引き起こすことがあります。
さらに筋肉の緊張により血流も悪くなると、慢性的な頭痛に悩まされることも多くなります。
矯正以外にも? 原因別でみる噛み合わせの治療法
ここでは噛み合わせが悪くなる原因別に、噛み合わせの改善法をご紹介していきます。
原因①生まれつき(遺伝)
顎の形や大きさ、歯の形や本数などの生まれつきの要因で噛み合わせが悪いケースでは、主に矯正治療での改善が必要となります。
具体的な例に以下のような噛み合わせ(不正咬合)が挙げられます。
- 出っ歯(上顎前突)
- 受け口(下顎前突・反対咬合)
- オープンバイト(開咬)
- ガタガタした歯並び(叢生)
【治療】
上記のような不正咬合は、矯正治療の対象になります。
原因②日頃の何気ないクセや習慣
先の項目で挙げた出っ歯・受け口・オープンバイトなどの不正咬合は、生まれつき(遺伝)の要因以外に日頃の何気ないクセや習慣が原因で生じるものもあります。
こちらも具体例を挙げると、
- 指しゃぶり
- 舌癖(舌を前に突き出す・舌の位置が低いなど)
- 口呼吸(ポカン口)
などがあります。
【治療】
上記のようなクセや習慣が原因で噛み合わせが悪くなったケースも矯正治療での改善が必要です。これとあわせて「口腔筋機能訓練(お口周りのトレーニング)」によるクセや習慣の改善も行っていきます。
原因③むし歯・歯周病
むし歯や歯周病も噛み合わせを悪くする大きな要因になります。
具体的には、むし歯で歯の形や大きさが変わったり、歯周病の進行により歯が動いたりすると噛み合わせが悪くなります。
さらに、歯周病については噛み合わせの不具合が歯周病の進行・悪化につながることも多いため注意が必要です。
【治療】
むし歯や歯周病で噛み合わせが悪くなったケースはこれらの疾患の治療を優先し、そのあと詰め物や被せ物、矯正治療などで噛み合わせを改善していきます。
原因④詰め物・被せ物が合っていない
歯科治療で入れた詰め物・被せ物の高さが合わずに、噛み合わせが悪くなることもあります。
【治療】
新しく入れた直後は多少の違和感はありますが、通常は1週間程度でその違和感もなくなります。一方で、1週間以上たっても違和感が残っていたり、噛むと痛いなどの症状があったりする場合は担当医に申し出て調整してもらいましょう。
過去に入れた被せ物やブリッジが原因で噛み合わせに不具合が生じているケースについては、新しく作り直して噛み合わせの改善を図る場合もあります。
名古屋プルチーノ歯科・矯正歯科の噛み合わせ治療
詳しい検査で噛み合わせが悪い原因を特定
レントゲンやCTによる画像診断にくわえ、必要に応じてセファログラム(矯正用のレントゲン)や口腔内写真などから噛み合わせが悪い原因を特定していきます。
その原因と患者様のご要望にあわせて、先の治療法の中から最適な方法をご提案してまいります。
透明のマウスピース「インビザライン」による歯列矯正
噛み合わせの改善で矯正治療が必要な場合、名古屋プルチーノ歯科・矯正歯科では世界シェアNo.1のマウスピース矯正「インビザライン」をご案内しています。
インビザラインではマウスピース型の装置(アライナー)を1日20時間ほど装着し、1~2週間ごとに新しいものと交換しながら歯並びや噛み合わせを改善する治療法です。
装置は透明でつけていても目立たないほか、痛みや違和感もほとんどありません。
あなたは大丈夫?噛み合わせのセルフチェック
最後に、ご自身でできる噛み合わせのチェック法をご紹介します。
冒頭に挙げた「理想的な噛み合わせ」の項目も参考に、今の噛み合わせの状態をチェックしてみましょう。
チェック①鏡の前で「イー」前歯の中心と位置をチェック
上下の歯を噛み合わせた状態で鏡の前で「イー」としたときに、上の前歯と下の前歯の真ん中と鼻、顎の先が一直線にそろえばOK!
このラインがズレている場合は、歯並びやあごに歪みが生じている可能性があります。
チェック②割りばしを噛んで傾きをチェック
割りばしなど真っ直ぐな棒を上下の歯でくわえた状態で、姿勢を真っ直ぐにして正面から鏡を見ます。
割りばしが水平であればOKですが、水平にならない場合は左右の歯の高さにズレが生じている可能性があります。
チェック③奥歯をカチカチ 左右の噛み合わせをチェック
カチカチと奥歯で噛んだ時に左右の歯が均等に当たっているかチェックしてみましょう。
歯が均等に当たらない場合は、噛み合わせにズレが生じている可能性があります。
まとめ|噛み合わせの症状が気になったら矯正歯科に相談
噛み合わせが悪いと、以下のような症状があらわれやすくなります。
- ・食べ物が噛みづらい(噛み切れない)
- ・発音がしづらい(サ行・タ行が発音しにくい)
- ・顔のたるみや歪みが気になる
- ・顎関節症状(顎の関節が痛い・口が開けにくい・カクカク音がする)
このような症状が気になる方は先にご紹介した「セルフチェック法」を参考に、ご自身の噛み合わせの状態をチェックしてみましょう。
名古屋プルチーノ歯科・矯正歯科では初回限定の無料カウンセリングを実施しております。
「24時間WEB予約」または「お電話」にてご予約いただけますので、「もしかしたら噛み合わせが原因かも?」と心当たりのある方はぜひ一度当院にご来院ください。