こんにちは! 愛知県名古屋市瑞穂区•南区イオンモール新瑞橋1F プルチーノ歯科•矯正歯科、管理栄養士の鈴木です。 その他の疾患②、今日は「認知症」です。 まず、 ◆認知症とは 認知症とは後天的に認知機能が低下し、それによっ日常生活が自立できなくなる状態を指します。 認知症は、アルツハイマー型、前頭側頭型、レビー小体型などの脳神経変性疾患と、脳梗塞などによる脳血管性認知症の4つに分類されます。脳血管性認知症は、血管障害の再発を予防できればその進行を抑制することが可能であるのに対し、脳神経変性疾患は、根本治療が困難であるため、長期の断続的ケアが必須です。 ◆歯周病と認知障害の関連メカニズム 歯周病と認知障害の関連については、単に患者自身の認知機能低下による口腔清掃不良や歯科医院への通院が途絶えることが原因となるだけではなく、歯周病による炎症反応が脳に及ぼす影響や歯周病原細菌が脳組織へ到達することによる影響が考えられています。 認知障害の代表的病態であるアルツハイマー病に、どのように歯周炎が関与するかは下記の様です。 ①つ目 歯周炎 ↓ 歯周病原菌 ↓ 全身への感染、炎症の波及 ↓ 血液脳関門の障害による脳へ移行 ↓ 細菌の侵入 ↓ 神経の炎症 ↓ 神経線維の混乱 ↓ アルツハイマー病の発症 ②つ目 歯周炎 ↓ 歯周病原菌 ↓ 全身への感染、炎症の波及 ↓ 血液脳関門の障害による脳へ移行 ↓ 血小板の凝集 ↓ 脳血管のアテローム性動脈硬化症 ↓ アルツハイマー病の発症 ◆色々な研究結果の要約 ・フィンランドの研究 アルツハイマー病を除く認知症患者では、歯周組織の感染が起こりやすい傾向が見られた。 ・デンマークの研究 歯周組織に炎症がある人は認知機能テストで低いスコアであった。 ・歯周病組織の臨床データとアルツハイマー病の関係を調べた研究 58名のアルツハイマー病患者と60名の正常な認知機能の中高年を比較した結果、アルツハイマー病患者ではすべての歯周病組織検査で、正常な人に比べて有意に悪化していた。このことから、歯周炎は認知機能に関連していると示唆。 ・最近発表された、6か月間の前向きコホート研究 60名の軽度から中等度のアルツハイマー病患者を追跡した結果、歯周炎の存在は6倍もの認知機能の減退に関連していることが示唆された。この結果により、アルツハイマー病患者に歯周治療を行うことは、認知機能に何らかの効果があるかもしれない。 ◆まとめ 歯周病 → 認知症 ・歯周病による炎症が認知機能に負の影響を及ぼし、認知症を発症、増悪する危険が高まります。 ・歯周病が脳神経系組織へ影響を及ぼすメカニズムが提唱されています。 ・歯周治療が認知障害の発症を防ぎ、進行を抑制させる可能性があります。 認知症 → 歯周病 ・口腔清掃不良や歯科への受診が途絶えることなどで、歯周病の悪影響をおよぼすことが考えられます。 歯周病は認知機能とも関係していたんですね・・・ 自分が認知症を発症するかもしれないと、思うことはなかなか少ないかもしれませんが、それへの悪影響は取り除いていた方がいいですね。 歯科検診、受けましょう! 歯周病の予防や治療で 人生の明暗が分かれるかもしれません。 お待ちいたしております☆ 愛知県名古屋市南区イオンモール新瑞橋1F プルチーノ歯科•矯正歯科 名鉄呼続駅から3分、地下鉄桜通線•名城線新瑞橋駅から徒歩5分 土日祝日診療 お電話は052-693-8241 定期健診、矯正相談、治療相談いつでも受付けております。
こんにちは! 愛知県名古屋市瑞穂区•南区イオンモール新瑞橋1F プルチーノ歯科•矯正歯科、管理栄養士の鈴木です。 歯周病と全身の疾患についてのお話も、いよいよ終盤です。 その他の疾患・・・、 今日は、慢性腎臓病についてのお話です。 まず、慢性腎臓病とは。 慢性腎臓病は腎機能が慢性的に低下する疾患の総称です。 腎機能の低下の原因となった診断病名があり、状態の悪化に伴い、人工透析や腎臓移植が腎不全に移行します。 なぜ原因の病名とは別に、慢性腎臓病や腎不全という考え方があるかとというと、以下の2つの理由からです。 ①腎不全による人工透析が必要な状態になることを防止する ②腎機能の低下が軽度であっても、慢性腎臓病が心筋梗塞や脳卒中などの大きな原因になることが分かってきたから 2015年時点で世界人口の10%が慢性腎臓病に罹患しており、世界で25万人が人工透析を受けています。日本は、人工透析、腎臓移植の必要な状態(腎不全)の罹患率が台湾に続き世界で2番目となっています。 ◆慢性腎臓病になりやすい疾患 高血圧、糖尿病、肥満、メタボリックシンドローム、脂質異常症、動脈硬化、高尿酸血症が挙げられます。 ・・・・あれ? ブログを読んでくださっている方お気づきになったかもしれませんね。 以前のブログで歯周病との関連を書かせていただいている 病名が多数含まれています。 糖尿病、肥満、メタボリックシンドローム、動脈硬化・・・ 歯周病があると、どの病気も悪化させやすいのでしたよね。 糖尿病、肥満、メタボリックシンドローム、動脈硬化、どれかと診断されたら、歯周病の予防や治療も致しましょう。 そして、どの病気も悪化する原因の一つを取り除き、慢性腎臓病や腎不全に移行するのを防ぎましょう! また、慢性腎不全が、口腔内に及ぼす影響もあるようです。 ◆唾液分泌の低下 健常者よりも末期腎臓疾患の患者のほうが唾液分泌量が少なかったという報告があったそうです。 唾液量が減り口腔乾燥症を発症することにより、虫歯、粘膜炎、口腔感染症に対する抵抗力が低下します。このように、末期腎臓疾患患者は歯肉炎、歯周炎と深い関係があります。 慢性腎臓病に罹患していらっしゃる方は、歯周病にも虫歯にもなりやすくなるのですね。 腎臓病の治療はもちろんですが、同時に口腔ケアも大事なんですね。 歯周病の予防、ケアしていらっしゃいますか? 歯周病をなくすことで多くの病気の予防や悪化を防げそうです。 是非、定期健診に行きましょう! お待ちいたしております。 愛知県名古屋市南区イオンモール新瑞橋1F プルチーノ歯科•矯正歯科 名鉄呼続駅から3分、地下鉄桜通線•名城線新瑞橋駅から徒歩5分 土日祝日診療 お電話は052-693-8241 定期健診、矯正相談、治療相談いつでも受付けております。
こんにちは! 愛知県名古屋市瑞穂区•南区イオンモール新瑞橋1F プルチーノ歯科•矯正歯科、管理栄養士の鈴木です。 今日は、COPDと歯周病の関連性についてです。 COPDは咳、痰が主な症状です。 ◆COPDと歯周病の関連性 1) 研究データの分析により、歯周炎はCOPDに対して喫煙とともに影響を与えることが確認された。 2) HymanとReidらの分析により、重度の歯周炎に罹患している喫煙者はそうでない人と比較して3倍近くCOPDになることがわかった。この研究において、喫煙の影響を除外するのは困難であり、喫煙はすべての歯周炎とCOPDとの関連性において修飾因子となり得ると結論付けた。 3) 中国の病院で行われた症例対象研究では喫煙者の階層分析において、歯周病とCOPDに関連性が見いだせなかった。また、COPDの患者の増悪頻度についても関連性を見いだせなかった。 4) Scannapiecoらによる情報の収集と吟味、分析の結果 さらなる研究が必要であると結論づけている。 ◆COPDと歯周病の関連 根拠 2000~22010年の期間でCOPDと診断されて間もない22322名の患者を対象とした調査を2011年まで行った結果、COPD患者は非COPD患者に比べ1.19倍歯周炎になりやすいことが分かった。加えて、ステロイド投与を受けている症状の悪化したCOPD患者は、1-22倍歯周炎になりやすいことが示された。 また、60名の慢性歯周炎を併発しているCOPD患者を対象とした試験では歯周治療を受けた群は、治療を受けなかった群に比べて半年、1年、2年と経過観察をした中で、明らかに歯周炎の状態が改善した。加えてCOPDの増悪頻度も対象群に比べて2年間の経過観察中に明らかに減少し、歯周炎を有するCOPD患者において歯周治療を行うことがCOPD増悪頻度を減少させる可能性を示唆した。 まとめると・・・ ・歯周炎がCOPDに与える影響 ・歯周炎は喫煙と共にCOPDに影響を与える。 ・喫煙はすべての歯周炎とCOPDとの関連性において修飾因子となり得るため、その影響を除外するのは困難である。 ・歯周病を有するCOPD患者において、歯周治療を行うことがCOPDの増悪頻度を減少させる可能性がある。 ・COPDが歯周炎に与える影響 ・COPD患者は非COPD患者に比べて歯周炎になりやすく、特にステロイドを服用している患者はその傾向が強い ・COPDが重症化すると歯周炎を示す CAL、PPD、GIの値が悪化する。 COPDは喫煙する方がなりやすいのは一般的にも知られていますが、そこに歯周炎があるとさらになりやすいのですね。 喫煙は、歯周病を招きやすいのです・・・。 禁煙するのが一番良いのですが、、、 どーーーーーーーーーーしても タバコは止められない!!!(もしくは止めないっ!) という方・・・ 是非、こまめに歯科医院にかかり歯周ケアしましょう。 お待ちいたしております★ 愛知県名古屋市南区イオンモール新瑞橋1F プルチーノ歯科•矯正歯科 名鉄呼続駅から3分、地下鉄桜通線•名城線新瑞橋駅から徒歩5分 土日祝日診療 お電話は052-693-8241 定期健診、矯正相談、治療相談いつでも受付けております。
愛知県名古屋市瑞穂区•南区イオンモール新瑞橋1F プルチーノ歯科•矯正歯科、管理栄養士の鈴木です。 慢性閉塞性肺疾患(COPD)とは 世界各国のCOPDの有病率調査では、10%前後とする報告が多く、2012年のWHO(世界保健機関)調査では、COPDは死因の第3位です。 順天堂大学医学部の大規模な疫学調査研究の結果では、日本のCOPD有病率は8.6%、40歳以上の530万人、70歳以上では210万人がCOPDに罹患していると考えられ、死因の第9位であり、男女とも高齢者の割合が高いとのこと。 COPDは気道の閉塞と炎症を特徴とします。気流制限は有毒な物質やガスに対する過度の炎症反応に関係しており、主な原因は喫煙です。また、世界規模の罹患者は40歳以上の9~10%を占め、とくに発展途上国では喫煙率の増加に伴って増えており、その病態は細菌やウィルスの感染により増悪するといわれています。 COPDはタバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入暴露することで生じた肺の炎症性疾患であり、呼吸機能検査で正常に復すことのできない気流閉塞を示します。気流閉塞は末梢気道病変と機種性病変(終末細気管支より末梢の気腔が肺胞壁の破壊を伴いながら異常に拡大している病変)がさまざまな割合で複合的に作用することによって起こり、通常は進行性です。臨床的には徐々に生じる労作時の呼吸困難や慢性の咳、痰を特徴としますが、これらの症状に乏しいこともあります。 COPDの気流閉塞は肺気腫病変と末梢気道病変がさまざまな割合で複合的に作用して起こるため、その病型として肺気腫病変が優位である 気腫型COPD と末梢気道病変が優位である 非気腫型COPD があります。 咳、こんこん。 COPD、歯周病とどう関係があるのでしょうか・・・? そのお話は、次回に☆ 愛知県名古屋市南区イオンモール新瑞橋1F プルチーノ歯科•矯正歯科 名鉄呼続駅から3分、地下鉄桜通線•名城線新瑞橋駅から徒歩5分 土日祝日診療 お電話は052-693-8241 定期健診、矯正相談、治療相談いつでも受付けております。
こんにちは。 愛知県名古屋市瑞穂区•南区イオンモール新瑞橋1F プルチーノ歯科•矯正歯科、管理栄養士の鈴木です。 今日は、歯周病と肺炎の関連性についてです。 ◆人工呼吸器関連肺炎について、下記の様にまとめたレポートがあります。 ①人工呼吸器関連肺炎では気管内に設置されたチューブを伝って口腔咽頭の細菌が下部気道に移動する。 ②バイオフィルム(口腔内微生物によって形成される膜状の物)が大きくなり、宿主免疫や抗菌薬に抵抗するのに加え、チューブの表面で増殖することが問題をさらに深刻にする。 ③口腔は人工呼吸器関連肺炎にとって重大な感染の供給源となる可能性がある。 ④口腔では黄色ブドウ球菌、緑膿菌や腸内細菌のような典型的な呼吸器系の病原体がコロニー(集団居住地)を形成する可能性がある。 ⑤肺炎に対して抗菌薬を使用したり、侵襲的な治療を行う前に、誤嚥を最小限にし、呼吸器系の病原体がコロニーを形成するのを阻止するための予防に労力を注ぐべきである。 ◆肺炎と歯周病に関する根拠 口腔内細菌と院内肺炎のかんけいにつては、5つのランダム化比較試験によって・・・ ●口腔内細菌を減らすもくてきの介入を行うと院内肺炎のリスクを軽減することがわかった。この中で、介入を受けなかった患者は肺炎罹患者が介入を受けた患者の3.68倍に達した。口腔内の清掃不良や歯周炎によって呼吸器系の病原体が口腔内で増殖するのが助長され、院内肺炎と関連していると結論づけられた。 ●口腔内の衛生を保つことは入院下の高齢者や介護施設住人における肺炎や気道内の感染リスクを軽減させるのに非常に効果があり、6.6~11.7%のリスク軽減効果があるとし、機械的な口腔清掃は約10例に1例の院内肺炎を原因とする死を防止できると試算している。 ●中等度~重度の歯周炎罹患者は健常者と比べて市中肺炎のリスクが3.6倍上がり、喫煙が加わると4.4倍になるとした。 ・・・多くの文献で口腔衛生状態との関連が示唆されており、日常の口腔清掃や消毒薬の使用、プロフェッショナルケアが肺炎や気道内の感染リスクを減少させるのに非常に効果的です。 プロフェッショナルケア、いたします! 是非お越しくださいませ☆ 愛知県名古屋市南区イオンモール新瑞橋1F プルチーノ歯科•矯正歯科 名鉄呼続駅から3分、地下鉄桜通線•名城線新瑞橋駅から徒歩5分 土日祝日診療 お電話は052-693-8241 定期健診、矯正相談、治療相談いつでも受付けております。