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ワイヤーやブラケットが外れる原因8選
ワイヤーやブラケットが外れる理由はさまざまですが、注意を払うことで外れてしまうことを防止することができます。
矯正器具が外れてしまう主な要因をご紹介します。
硬いものやくっつきやすいものを食べた
矯正直後は気にかけていても、矯正期間が長くなると、食べるものを気にすることが難しくなってしまいます。
以下のものは、ワイヤーやブラケットが外れる原因となるため、なるべく食べるのを避けるようにしましょう。
- おせんべい
- 氷
- ナッツや豆
- キャラメル
- おもち
- ガム
歯並びが影響する
元々の歯並びによっては、矯正器具が外れやすくなることがあります。
ディープバイトと呼ばれる不正咬合(こうごう)は前歯の噛み合わせが深い歯並びのことです。
上の前歯が下の前歯に覆いかぶさるような形となっていることから、ブラケットに歯があたりやすくなるため、ワイヤーやブラケットが外れる要因となることがあります。
また、叢生(そうせい)とよばれるような、歯がガタガタに並んでしまっている状態では、引っ張る力も強くなるため、矯正器具が外れやすくなります。
被せ物やセラミックの歯が多い
被せ物として使用する銀歯や、セラミックの素材は、天然の歯よりもブラケットが外れやすい傾向にあるのです。
あまりにも外れる頻度が高く、矯正治療に支障をおよぼす場合には、接着剤の種類を変更したり、一時的に仮歯に置き換えたりすることがあります。
歯磨きが不十分
ワイヤー矯正中は、矯正器具が歯磨きの邪魔をしてしまい、理想通りのブラッシングをおこなうことが難しいです。
不十分なブラッシングはむし歯や歯周病の原因となり、歯の表面に歯垢(しこう)や食べものが残っている状態が続くと、矯正器具が外れやすくなります。
防湿・乾燥が不足している
ブラケットを歯に装着するときには、接着剤を使用します。この接着剤は水分に弱いため、お子様のようにだ液量が多い場合には防湿処理が非常に難しくなってしまうのです。
無意識に触ってしまっている
特に矯正治療の開始直後は、装置が気になってしまい無意識のうちに舌や指で触ってしまっていることがあります。
頻度が高くなると、矯正器具が外れる原因ともなるため、意識をして触るのを控えるようにしましょう。
噛む力が強すぎる
顎やお口周りの筋肉、姿勢、歯並びなどによって、お一人おひとり「噛む力」が異なります。
もともと噛む力が強い方は、矯正器具にも強い力が働くため、外れやすくなることがあるのです。
何かに集中しているときに歯を食いしばる癖がある方や、寝ている間に食いしばる癖がある方は注意が必要です。
朝起きて「なんとなく顎がだるい」「顎が疲れていて痛い」と感じる方は、夜間に歯ぎしりや食いしばりをしている可能性があります。
フッ素を塗布している
定期的にフッ素(フッ化物)を塗布されている方は、むし歯予防のためエナメル質が強化されています。
矯正器具を装着する際には、装着しやすいようエッチングと呼ばれる前処理をおこないます。
この処理は歯の表面のエナメル質を脱灰させるため、フッ素を定期的に塗布されている方ではうまくエッチング処理ができず、矯正器具が外れやすくなってしまうのです。
定期的にフッ素塗布をおこなっていることを歯科医師に告げ、前処理を長くすることで、外れやすくなることを防ぐことができます。
ワイヤーやブラケットが外れたときの対処法
まず始めに歯科医院へ連絡するようにしましょう。
担当歯科医に装置が外れてしまったことを伝え、対処法を相談することが重要です。
歯科医院へ行くまでの応急処置として以下の対応をとることができます。
ブラケットが外れた場合
歯科矯正用の「ワックス」で固定ができます。
このワックスは、矯正器具がお口の内側にあたって痛みがでたときに保護剤として使うものです。
このワックスを使用して一時的に固定をすることができます。
一方で以下のような場合には注意が必要です。
- 奥歯のブラケットが外れてしまった
- 全てのブラケットが外れてしまった
奥歯のブラケットが外れると、ワイヤーも外れてしまう可能性があります。すぐに歯科医院へ連絡しましょう。
全てのブラケットが外れてしまった場合には、しっかりと清掃し保管しておく必要があります。再利用できる可能性もあるので、歯科医院へ持参するようにしましょう。
アーチワイヤーが外れた場合
アーチワイヤ―は歯を動かすメインのワイヤーのことです。
まずはブラケットに差し込むことができるかを確認しましょう。差し込めない場合には歯科矯正用のワックスでブラケットに固定します。
固定が難しい場合には、飛び出たワイヤーを爪切りやニッパーを用いてカットしお口の中が傷つかないようにします。
この時にお口の中を切ってしまったり、切ったワイヤーを誤って飲み込まないよう注意しましょう。
リガチャーワイヤーが外れた場合
リガチャーワイヤーとは、メインとなるアーチワイヤーとブラケットをつないでいる細いワイヤーのことです。
リガチャーワイヤーが外れてしまった場合には、つまようじやお箸の先端などを使って、メインワイヤーの内側に押し込んで固定します。
パワーチェーンが外れた場合
パワーチェーンとはワイヤーだけで歯を動かすことが難しい場合に使用する、ゴム製のチェーンです。
パワーチェーンが切れたり外れたりしてしまった場合には、他の矯正器具に傷がつかないよう気をつけながらハサミで邪魔になっている部分を切ります。
パワーチェーンを使用している場合には通常2週間程度で交換をおこなうことが多いです。
次の診察まで日が短い場合には、そのままの状態で生活し、次の診察で付け直しを提案されることがあります。
バンドが外れた場合
バンドとは、おもに奥歯に装着する輪っか状の金具のことです。
ご自身で戻すことは不可能で、バンドが外れたままでいると矯正治療の効果が得られなくなることがあります。
必ず早めに歯科医院を受診するようにしましょう。
外れないようにする方法
https://www.photo-ac.com/main/detail/22165738&title=%E6%AD%AF%E7%A7%91%E7%94%A8%E3%83%9F%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%81%A8%E5%A5%B3%E6%80%A7
歯科矯正中にワイヤーやブラケットなどの矯正器具が、外れないようにするコツをご紹介します。
1.食べものに気をつける
矯正直後は気をつけていても、矯正期間が長くなるにつれて硬い食べものや、くっつきやすい食べものを食べてしまいがちになります。
矯正期間中はなるべく我慢して、硬いものやくっつきやすいものを食べるのは避けるようにしましょう。
2.歯磨きを丁寧におこなう
矯正器具が装着されている歯はブラッシングをおこなうことが非常に難しいです。よって通常のブラッシング時よりもより丁寧にお口のケアをする必要があります。
その際には、タフトブラシやデンタルフロスなどの補助清掃用具を使用しましょう。
矯正をおこなっていない状態の歯においても、歯ブラシのみのブラッシングでは歯と歯の間の歯垢(しこう)は6割ほどしか落とせないとされています。しかし歯ブラシに歯間ブラシやデンタルフロスを併用することで、除去率は8割ほどにまであがるとされています。
(参考:今日から始めるすき間ケア~毎日のむし歯・歯周病対策~|神奈川県)
3.なるべくさわらない
矯正開始直後は気になって舌や指で触ってしまうこともあるかと思います。
時間の経過とともに違和感も減り、矯正器具にも慣れてくるので、可能な限りさわらないようにしましょう。
4.定期的なメンテナンスを受ける
歯科医院にて定期的なメンテナンスを受けることで、器具が外れやすくなっていないか、むし歯や歯周病にかかっていないかなどのチェックをうけることができます。
ワイヤー矯正による歯科矯正治療では、歯科医師により緻密なスケジュールが設定されています。歯科医院にて指定されている受診予定日は必ず守るようにしましょう。
ワイヤー矯正中の歯磨きのポイント
https://www.photo-ac.com/main/detail/2195517&title=%E6%AD%AF%E7%A7%91%E7%9F%AF%E6%AD%A3%E3%80%80%E6%AD%AF%E7%A3%A8%E3%81%8D#goog_rewarded
ワイヤー矯正中は歯ブラシによるブラッシングが難しくなります。
そのため通常の時よりも丁寧なブラッシングを心がけましょう。
ワイヤー矯正中の歯磨きのポイントは以下の3つです。
- 力を入れすぎない
- こまめに歯磨きをおこなう
- デンタルフロスやタフトブラシを併用する
電動歯ブラシを使用することも可能ですが、その際も力を入れすぎないよう気をつけましょう。
外れたまま放置することで起こるデメリット
https://www.photo-ac.com/main/detail/24585170#goog_rewarded
ワイヤーやブラケットなどの矯正器具が外れたまま放置すると、以下のトラブルが起こることがあります。
ご自身で判断せず、必ず歯科医師の判断を仰ぐようにしましょう。
- 後戻りがおこる
- 歯並びが悪くなる
- 治療期間の延長
- 痛みや違和感を引き起こす
矯正器具が外れてしまって歯科医院に連絡をする時は、以下の内容を事前にまとめておくと、必要事項を忘れずに伝えることができます。
- どこの箇所が外れたのか
- なんの器具が外れたのか(ワイヤーかブラケットかなど)
- なにをしているときに外れたのか
- 痛みや違和感はでているか
歯科矯正治療のお悩みは【プルチーノ歯科・矯正歯科】へお任せください
「プルチーノ歯科・矯正歯科」ではワイヤーを使用せず、取り外し可能なマウスピース型の矯正治療法である、インビザラインを取り扱っております。
当院は大人の方だけでなく、お子様の歯並びや噛み合わせを治療する、小児育成矯正もおこなっていることも特徴です。
歯並びだけをみるのではなく、管理栄養士による食育指導もおこなっています。ご自身の歯で長くおいしく食事を食べることができるよう、小さな頃からお口のケアを習慣化していきましょう。
また、院内は段差のない設計となっておりますので、どなたでも通院しやすいことが特徴の歯科医院です。
歯科矯正治療をお考えの方は「プルチーノ歯科・矯正歯科」へご来院ください。