
ワイヤー矯正は、歯並びを整えるための一般的な矯正治療の一つです。しかし、矯正装置が目立つことや、痛み、費用など気になる点も多いかもしれません。
今回のブログの記事では、ワイヤー矯正のメリット・デメリットを詳しく解説し、装置の種類や選び方についてもご紹介します。さらに、目立ちにくいマウスピース矯正についても触れていますので、矯正治療を検討されている方は、ぜひ参考にしていただけましたら幸いです。
Contents
ワイヤー矯正とは?その仕組みや種類など基本情報
ワイヤー矯正は、歯の表面にブラケットを装着し、ワイヤーを通して歯を少しずつ動かしていく治療方法です。長年にわたり実績のある治療法で、幅広い症例に対応できます。
ワイヤー矯正の仕組み
ワイヤー矯正の仕組みは、歯に取り付けた小さなブラケットにワイヤーを通し、適切な力を加えることで歯を理想の位置へ移動させるというものです。この方法により、歯並びの矯正が可能となります。
POINT
●ブラケットを歯の表面に装着し、ワイヤーを通す
●ワイヤーの力を調整しながら歯を動かす
●定期的に調整を行い、少しずつ歯並びを整える
●歯列全体のバランスを考慮し、適切な位置へと導く
●時間をかけて少しずつ歯を動かすことで、骨や歯肉にも負担が少ない治療を行う
ブラケットは、歯の表面に装着する小さな金属またはセラミック製の装置で、ここにワイヤーを通して歯を引っ張る力をかけます。 ワイヤーは定期的に調整され、歯に持続的な圧力を加えることで、ゆっくりと正しい位置に移動していきます。 治療は数ヶ月から数年にわたり進められ、歯の状態や治療計画によって期間が異なるのが特徴です。矯正中は、定期的に通院しながら歯の動きを確認し、適切な調整を行います。
ワイヤー矯正のメリット
ワイヤー矯正には、以下のようなメリットがあります。
●幅広い症例に対応可能
ワイヤー矯正は、軽度の歯並びの乱れから重度の不正咬合まで対応できる矯正治療です。 特に、歯が大きく重なっている場合や、上下の咬み合わせに問題があるケースでは、高い矯正効果が期待できます。また、歯の傾きや咬み合わせを細かく調整することが可能で、的確な治療を実現しやすいのが特徴です。
●治療の効果が的確
長年の実績があり、多くの矯正歯科医院で採用されている方法です。ワイヤー矯正では、歯に直接力を加えることができるため、歯の移動を細かくコントロールしやすく、予測通りの治療結果が期待できます。 また、固定式装置のため自己管理能力に関係なく、歯科医師の管理のもとで進行するため、計画通りの治療が可能です。
●費用が比較的安価
ワイヤー矯正は、マウスピース矯正と比較すると治療費が抑えられることが多い治療法です。 特に、目立ちにくいセラミックブラケットやホワイトワイヤーを選択せず、金属製のワイヤーを使用する場合は、経済的な矯正方法といえるでしょう。
●自己管理の負担が少ない
マウスピース矯正の場合、毎日装着時間を守る必要がありますが、ワイヤー矯正では装置が固定されているため、患者さまが装着を忘れる心配がありません。 そのため、自己管理が苦手な方やお子さまにとっても、治療を進めやすい方法です。
ワイヤー矯正のデメリット
ワイヤー矯正にはデメリットもあります。治療を検討する際には、以下の点も考慮する必要があります。
●見た目が目立つのが気になる
金属製のワイヤーやブラケットが目立つため、見た目を気にする方には向かない場合があります。特に、ビジネスシーンや接客業などで人前に立つ機会が多い方にとっては、矯正装置が目立つことが気になるかもしれません。 ただし、最近では透明なブラケットやホワイトワイヤーを使用することで目立ちにくくすることも可能ですが、追加料金が発生します。
●痛みや違和感がある
ワイヤー矯正では、歯が動く際に強い痛みを感じることが多いのが特徴です。特に、ワイヤーの調整を行った直後は、歯に強い圧力がかかるため、数日間は食事がしにくくなることも。また、ブラケットやワイヤーが口内の粘膜に当たり、口内炎ができることもあります。
●口腔ケアが難しく虫歯になりやすい
矯正装置が歯に固定されているため、通常よりも歯磨きが難しくなります。ブラケットやワイヤーの周囲に食べ物のカスが溜まりやすく、歯垢が蓄積しやすいため、虫歯や歯周病のリスクが高まるので気を付けましょう。フロスや歯間ブラシを使用し、丁寧な口腔ケアを心がけることが重要です。
●食事の制限がある、装置に食べ物が挟まりやすい
矯正装置が破損する可能性があるため、硬い食べ物や粘着性のある食べ物を避ける必要があります。特に、キャラメルやガムなどはワイヤーに絡まりやすく、ナッツ類やフランスパンのような硬い食品はブラケットが外れる原因になることもあります。食事をする際には、装置に負担をかけないように注意が必要です。また、食後は装置に食べ物がひっかかっていないか手鏡などでチェックしましょう。
●治療期間が長い
ワイヤー矯正は通常2~3年の治療期間が必要であり、治療が長期間に及ぶことがデメリットとなる場合があります。マウスピース矯正と比べると治療期間が長くなることが多い傾向がありますが、難症例に対応していることがその理由であることも。ともかく、途中で治療を中断すると後戻りのリスクが高まりますので最後までやり遂げましょう。
ワイヤー矯正の種類「色・材質・値段」について
矯正装置の色について
ワイヤー矯正では、装置の色を選ぶことが可能です。一般的な金属製のワイヤーはシルバーですが、目立ちにくいホワイトワイヤーも選択できます。また、ブラケット部分も透明なセラミック製のものや白色のものがあり、審美性を高めることができます。特に、目立ちにくい矯正を希望する方には、白色や透明のブラケットが適しています。 ただし、セラミックブラケットやホワイトワイヤーは通常の金属製よりも費用が高くなる点に注意が必要です。
矯正装置の材質について
ワイヤー矯正に使用されるブラケットやワイヤーの材質にはいくつかの種類があります。
●セラミックブラケット:審美性を重視した材質で、歯の色に近いため目立ちにくいですが、メタルブラケットに比べると強度がやや劣ることがあります。
●サファイアブラケット:透明度が高く、より自然な見た目を実現できますが、費用は比較的高めになります。
●ホワイトワイヤー:金属ワイヤーに白色のコーティングを施したもので、目立ちにくい仕様になっています。ただし、使用しているうちにコーティングが剥がれることがあります。
矯正装置の値段について
ワイヤー矯正の費用は、装置の種類やクリニックによって異なります。一般的な費用の目安は以下の通りです。
●セラミックブラケット矯正:70万~120万円程度
●舌側矯正(歯の裏側に装置を着ける):100万~150万円程度
●ハーフリンガル矯正(上のみ裏側、下は表側に装置を着ける):90万~140万円程度
費用は治療の難易度や使用する装置の種類によって変動するため、事前に矯正歯科で相談することが重要です。また、分割払いが可能なクリニックも多いため、支払い方法についても確認しておくと安心です。
まとめ|自分に合った矯正方法の種類を選ぼう
ワイヤー矯正は、幅広い症状に対応する方法ですが、見た目や痛みの面でデメリットもあります。
一方、マウスピース矯正は目立ちにくく、取外しが可能なため日常生活への影響を抑えながら治療を進めることができます。どちらが自分に合っているか、歯並びの症状やライフスタイルを考慮して、矯正歯科で相談することが大切です。
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※マウスピース型カスタムメイド歯科矯正装置は、日本では完成薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となることがあります。