こんにちは!再び歯周病と糖尿病のお話を・・・ 歯周病は細菌感染が引き金となる炎症で、糖尿病は先天要因を除くと、肥満・食生活・運動不足などによる環境因子が作用し、全身の慢性的な炎症が引き金となり、インスリンの抵抗性が現れる代謝疾患です。 “ 炎症 ” が共通因子として2つの疾患が双方向に影響を及ぼし合います。 ●通常、食後に血糖が上昇するとそれを下げるために膵臓のランゲルハンス島からインスリンが分泌され、インスリン受容体(やる気スイッチ)をオンにし 血糖をエネルギー源として活用、消費されます。 ◆歯周病が全身の炎症状態を亢進すると・・・ 歯周病が発症する過程で炎症性のサイトカイン*や炎症伝達物質が生産され、それらの血中濃度が上昇します。 すると、やる気スイッチの反応が鈍くなり血糖がうまく活用されず、血糖濃度が上昇します。 また、全身の炎症状態が持続すると膵臓のランゲルハンス島の細胞死が増長し、糖尿病状態をさらに進行させると言われています。 ◆高血糖状態が継続すると・・・ 血中の余剰な糖とタンパク質が結合してAGEsという老化にかかわるものが生まれます。 そしてAGEsを血中の捕食屋さんが攻撃すると炎症性サイトカインが生産されます。 この炎症性サイトカインは歯周炎の時に生まれるサイトカインと同じものなので、歯周病の増悪に繋がります。 糖尿病の影響で歯周炎が悪化し、歯周病が糖尿病に悪影響をもたらすのです。 糖尿病(高血糖)の方、歯茎の具合はいかがでしょうか? 歯周病の方、血糖値気になりませんか? 歯科検診、健康診断でチェック!このマズイ関係は断ち切りましょう! 歯科検診うけませんか? プルチーノ歯科・矯正歯科でお待ちいたしております。 *サイトカイン = 免疫システムの細胞から分泌されるたんぱく質
こんにちは! 歯周病と糖尿病のお話を進めていましたが、今日はちょこっとお休みで 歯周病とたばこのお話をします★ プルチーノ歯科・矯正歯科では治療だけではなく予防歯科にも力を入れております。 その一環として、喫煙者の方へお渡しするリーフレットを作成いたしました。 タバコを吸い続けると肺がんになるというイメージが強いと思いますが 肺がんだけではなく、歯周病とも深い関係があります。 1日10本以上喫煙すると吸わない人に比べて5.4倍も歯周病にかかる危険性が高まります。 歯周病が進行すれば、歯を失うかもしれません。糖尿病などにもなりやすくなります。 この先も全身が健康で、おいしいものを自分の歯で食べたいと思っている方は今日から卒煙しませんか? 禁煙が難しい方はまず節煙から始めてみましょう! どうしても禁煙ができない方は歯医者でこまめなメンテナンスが必要です! 歯茎の中にできた歯石や緩くなった歯茎は定期的なメンテナンスと歯磨きの仕方を改善するだけで 今の状態を維持することが出来ます! 皆さん自分のお口の中がどんな状態かご存知ですか? ぜひ一度、プルチーノ歯科・矯正歯科でお口の中の状態を確認してください。 もしかしたら歯を失わなくて済む方法を見つけられるかもしれません。
こんにちは、今日は糖尿病についてです。 糖尿病とはインスリン分泌量の低下やインスリン感受性の低下などのインスリン作用不足によって起こされる、高血糖状態を特徴とする代謝症候群です。 以下 4つのうちのいずれかが当てはまると糖尿病型とされ、他の症状と合わせて医師が糖尿病と診断します。 ①早朝空腹時血糖値126mg/dL以上 ②75gブドウ糖を飲み時間後の血糖値200mg/dL以上 ③随時血糖200mg/dL以上 ④ヘモグロビンA1c(HbA1c)が6.5%以上 また、空腹時血糖値が100mg/dL以上や HbA1cが5.6%以上にの数値ですと「血糖値が高めですね」と言われたり、40歳以上ですと特定保健指導の対象になり得ます。 糖尿病によって高血糖状態が持続すると様々な合併症を引き起こすことが知られています。合併症には急性のものと慢性のものがあり、慢性合併症は一度発症してしまうと治癒は難しく、緩やかではありますが、生命予後の悪化やQOL(生活の質)が下がったりします。 糖尿病の合併症には感染症も含み、歯周病も感染症であるため、歯周病は糖尿病の合併症の1つとされています。 糖尿病の方、歯周病はありませんか? 歯周病の方、最近の健康診断で血糖値はいかがでしたか? 血糖値が高め・・・と言われていらっしゃる方、最近、歯科検診は受けられましたか? 糖尿病も(血糖値が高めの方も!)歯周病も放って置いても良いことは起きません。。。 糖尿病、血糖値高めの方で暫く歯科にかかっていらっしゃらない方! ぜひ一度 歯科検診を受けてみましょう! プルチーノ歯科・矯正歯科でお待ちいたしております!
こんにちは。 今回からは歯周病と糖尿病についてのお話を始めます。 糖尿病と歯周病は双方向の関連性が指摘されている慢性疾患で、長年の数々の研究において糖尿病による高血糖状態は、歯周組織に悪影響を与えることが指摘されています。 前回までのお話の通り、歯周病は口腔衛生状態の悪化によって発症しますが、進行については全身疾患、遺伝要因(宿主因子)、環境因子(喫煙・ストレス・食習慣など)が関与し複雑な病態・個人差が出ます。 糖尿病もまた宿主因子・環境因子が関連し、複雑な全身合併症を伴うことがあります。 次回は糖尿病とは のお話です。
歯周炎、肥満、糖尿病、関節リウマチなどを含む多くの炎症状態におけるメカニズムの理解は完全でないものの、自然・獲得の両免疫システムが同調して炎症反応や組織破壊に関与していることが分かっています。 健康な時は歯肉や自然免疫は自然なバリアーとして機能し細菌の侵入を予防する。しかし、歯周病では歯肉ポケットは細菌に対して脆弱であり、細菌の入り口としての役割をはたしてしまい、ブラッシングや咀嚼で血中に細菌が入り込み(菌血症)全身的に広がり顕著な全身性炎症を惹起します。 歯周病は、歯周ポケット内の感染がいくつかの経路を経て、全身疾患を引き起こします。 次回からは 歯周病と糖尿病 についてのお話です。