矯正中は、飲み物や食べ物による着色が起こりやすいことから、ホワイトニングを並行して行っていきたいという方も多いのではないでしょうか。一般的な矯正治療は、歯を動かすのに2~3年の期間を要するため、まったくホワイトニングできないとなると、かなりストレスがたまってしまうことかと思います。そこで今回は最もポピュラーなワイヤー矯正である「表側矯正」中のホワイトニングの可否や注意点などを名古屋のプルチーノ歯科・矯正歯科が詳しく解説します。
【1】 ホワイトニング種類別の可否
ワイヤーでの表側矯正中にホワイトニングできるかどうかは、施術法の種類によって少し変わります。ここではオフィスホワイトニング・ホームホワイトニング・セルフホワイトニングの3つを取り上げて、施術の可否をご説明します。
(1) オフィスホワイトニングの場合は?
表側矯正では、歯列の表側にブラケットが設置されていることから、歯面の大半はホワイトニング剤を作用させることができません。そのままの状態でオフィスホワイトニングをすれば、間違いなく色ムラが出てきます。表側矯正中は、そうした色ムラが気にならないかと思いますが、治療後に装置を外したら、見た目の悪さにがっかりしてしまうものです。そのため、表側矯正中のオフィスホワイトニングに対応している歯科医院は皆無に等しいです。何か特別な理由がない限りは、表側矯正中にオフィスホワイトニングしない方が良いといえます。
(2) ホームホワイトニングの場合は?
ホームホワイトニングは、オフィスホワイトニングほど強い薬剤を使わないことから、表側矯正中でも施術できそうに感じるかもしれませんね。けれども、ホームホワイトニングというのはそもそも「マウストレー」という患者さんの歯列にぴったり合ったマウスピースを使う必要があることを忘れてはいけません。
表側矯正の装置が着いた状態ではマウストレーを作ることができませんし、装着することも不可能です。また、オフィスホワイトニングと同様、色ムラが生じることとなるため、表側矯正中のホームホワイトニングに対応している歯科医院もほとんど存在していないことでしょう。
(3)セルフホワイトニングの場合は?
セルフホワイトニングは、ホワイトニングサロンなどで施術を行う方法です。文字通り利用者自身が施術することから、オフィスホワイトニングやホームホワイトニングで使用するような「漂白剤」は使用できません。多くのケースでは、歯の表面に付着した汚れを効率よく通せる薬剤を使って、ホワイトニングのような効果を引き出します。
ですから、セルフホワイトニングの種類や使用する薬剤によっても変わりますが、表側矯正中でも施術できる場合があります。ただ、多くのホワイトニングサロンでは、少なくとも歯を動かす治療が終わり、歯列の裏側にリテーナーを装着した段階での施術を勧めることかと思います。その点はホワイトニングサロンおよび矯正歯科と相談した上で決めるのが望ましいです。
【2】 ホワイトニングのタイミングは?
ここまでは表側矯正中のオフィスホワイトニングやホームホワイトニングは難しいというお話をさせていただきました。ただし、矯正装置の種類や時期によっては、治療中であってもホワイトニングできる場合があります。また、矯正治療前と矯正治療後でも、ホワイトニングの可否が変わってくるといえます。
(1) 矯正治療前
歯列矯正とホワイトニングの両方を検討されている方は、矯正治療前に施術しておくと良いですよ。矯正治療前はまだ装置が着けられていませんし、歯や歯茎の状態も安定しているため、ホワイトニングをするタイミングとしてはベターといえるでしょう。ベストではないのは、矯正治療を経ることによって歯並びが変わるからです。具体的には、矯正前に見えていた部分が隠れたり、見えていなかった部分が露出したりするため、色ムラが生じるリスクを伴います。これは意外に盲点となりやすいためご注意ください。
(2) 矯正治療中
上の章でも述べたように、表側矯正中にホワイトニングすることは原則としてNGです。色ムラが生じる可能性はほぼ100%であり、ホームホワイトニングに関してはマウストレーを作ることさえ困難です。そこで気になるのがブラケットやワイヤーを歯列の裏側に設置する裏側矯正におけるホワイトニングの可否ですね。
皆さんも想像されているように、裏側矯正なら治療期間中であってもホワイトニングすることができます。裏側矯正なら歯列の表側には何ら影響はないので、治療を始める前と同じようにオフィスホワイトニングすることが可能です。ただし、上の装置だけ裏側で、下の装置は表側に着けるハーフリンガルには注意が必要です。ハーフリンガルの場合は、当然ですが上だけしかオフィスホワイトニングできません。
矯正治療中でもホワイトニングできるのは、裏側矯正だけではありません。透明な樹脂製のマウスピースを使うインビザラインなどは、矯正治療中でも問題なくホワイトニングできます。しかもインビザラインはマウスピース(アライナー)の構造上、それをそのままホームホワイトニングのマウストレーとして使うこともできるのです。オフィスホワイトニングの際には、マウスピースを外せば良いので、矯正前と何ら変わりはありません。
(3) 矯正治療後(おすすめ)
矯正治療後であれば、ホワイトニングする上で配慮しなければならない点はありません。ブラケットやワイヤーなどはすべて取り除かれており、歯並びもそれ以降、大きく変化することもないからです。そういう意味でホワイトニングを行うタイミングは、矯正治療後がベストといえるでしょう。
【3】 ホワイトニングを行う際の注意点
矯正前や矯正中、矯正後にホワイトニングを行う際には、次に挙げる点にご注意ください。
注意点1:知覚過敏の症状が出やすい
矯正前は別として、矯正中や矯正後は歯がキーンとしみる知覚過敏の症状が現れやすいです。これは今まで歯茎に隠れていた部分が露出することが原因です。フッ素入り歯磨きを使って毎日しっかりケアしていると、そうした症状も出にくくなります。
注意点2:アタッチメントも色ムラの原因に
マウスピース型矯正装置なら、治療期間中でもオフィスホワイトニング・ホームホワイトニングともに施術可能ですが、アタッチメントと呼ばれるパーツが設置されている場合は色ムラの原因となります。アタッチメントはとても小さな突起状のプラスチックではあるものの、そのままホワイトニングするのはおすすめできません。
注意点3:歯並びが変わることを想定する
繰り返しになりますが、矯正前と矯正中にホワイトニングする場合は、矯正の過程で歯並びが変化することを考慮しなければなりません。もともとの歯並びの状態によっては、ホワイトニングに大きな影響が及ばないこともありますので、そこは事前に確認しておきましょう。
【4】 プルチーノ歯科・名古屋院のご紹介
今回は、ワイヤーでの表側矯正中でもホワイトニングできるのかどうかについて、名古屋のプルチーノ歯科・矯正歯科が解説しました。表側矯正中は、基本的にホワイトニングすることはできません。どうしても歯を白くしたいという場合は、矯正前か矯正後にホワイトニングすることをおすすめします。最後に当院のホワイトニングの特徴とマウスピース矯正について、かんたんにご紹介します。
(1) 痛みが出にくいポリリン酸ホワイトニング
当院が採用しているのは、知覚過敏が起こりにくい「スーパーポリリン酸ホワイトニング」です。オフィスホワイトニングであってもキーンとしみる症状が現れにくいです。歯を快適に白くすることができます。
(2) 食事制限もありません
スーパーポリリン酸ホワイトニングには、食事制限もありません。施術後すぐにコーヒーや紅茶を口にしたとしても、着色が促されにくいです。歯への負担もほとんどかからないことから、1日に複数回施術しても問題ありません。
(3) 矯正中にホワイトニングできるインビザラインに対応
名古屋のプルチーノ歯科・矯正歯科では、矯正中でもスムーズにホワイトニングできるインビザラインに対応しております。上でも述べたように、インビザラインなら矯正装置をそのままホームホワイトニングのマウストレーとして活用できます。