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矯正治療後に歯並びが戻るのはなぜ?後戻りの原因や予防法をプルチーノ歯科・矯正歯科が解説 みなさんは矯正治療後に歯並びが戻ってしまう恐れがあるということをご存じでしょうか?せっかく時間や費用をかけて手に入れた歯並びは何としてでも守っていきたいですよね。今回は、矯正治療後に歯並びが戻ってしまう、「後戻り」という現象についてくわしく解説していきます。原因や予防法についてもお話していますので、ぜひ最後までご覧ください。 Contents1 2 3 3.1 リテーナーの装着不足3.2 部分矯正をしていた3.3 悪癖の影響3.4 歯槽骨の減少4 4.1 決められた期間リテーナーを装着する4.2 虫歯や歯周病などの疾患に注意する4.3 歯並びが悪くなる癖を治す4.4 定期的に歯科医院を受診する5 6 7 矯正治療は、歯を動かした後しばらく元に戻る力が働きます。特に、矯正治療を終えた直後は歯を支えている骨が完全に固定されておらず、歯並びがきれいに整っていても元の歯並びに戻ろうとする力によって歯が移動しやすくなっているのです。 矯正治療後に歯並びが元に戻ってしまう現象を「後戻り」と呼びます。歯並びや噛み合わせが正常に戻った時点で、矯正装置の装着は終わりますが、「保定期間」という次のステップに進む必要があります。保定期間とは、矯正治療後の歯並びを安定させて後戻りを防ぐための期間です。「リテーナー」という装置を決められた期間装着することで、正常な歯並びを定着させます。矯正治療完了直後は非常に後戻りしやすいため、場合によっては1日リテーナーの装着をしなかっただけで、歯が動いてしまう場合もあります。そのため、初期段階は1日20時間以上はリテーナーの装着が必要だと思っていてください。リテーナーの1日の装着時間は、最終的には就寝時だけでOKとなる場合もあります。必ず歯科医師の指示通りにリテーナーの装着を行いましょう。 リテーナーには大きく分けて以下のような種類があります。 ・マウスピース型 ・プレート型 ・ワイヤー型 マウスピース型やプレート型は、取り外し式のため、食事や歯磨きの時は取り外すことができます。ワイヤー型は固定式のため、装着のし忘れを防ぐことができます。それぞれメリット、デメリットがあるので、患者様のお口の状態や生活習慣に合った方法をご提案します。 後戻りしてしまう原因はいくつかありますが、そのなかでも1番多いとされるのが、リテーナーの装着不足です。先述した通り、1日の装着時間が十分でなかったり、何日もリテーナーの装着を怠ってしまうと、後戻りの原因となります。 リテーナーの装着不足 先述した通り、後戻りの原因で最も多いのはリテーナーの装着不足です。歯並びを安定させるためには、矯正期間と同じくらいの期間、リテーナーを装着する必要があります。一般的には1~3年程の装着が推奨されていますが、個人差があるためそれよりも長くなる場合も考えられます。また、1日の装着時間も決められており、初期は1日約20時間装着することが推奨されています。まだ歯並びが安定していない初期段階は、食事と歯磨きをする時間以外は、リテーナーを装着しましょう。装着期間や1日の装着時間は、歯並びの状態やお口の中の状態によって個人差があるため、自己判断でリテーナーの装着をやめてしまうのは厳禁です。必ず、歯科医師の指示通りに装着を続けましょう。 部分矯正をしていた 本来ならば抜歯をしてスペースを作った上で矯正治療を行う必要があったにもかかわらず、非抜歯で矯正治療を行ったり、無理に部分矯正を行ったりした場合、後戻りを引き起こすリスクがあります。 悪癖の影響 歯並びを悪くさせる悪癖が原因で後戻りが起こる場合もあります。以下のような癖があるという方は注意が必要です。 ・舌で歯を押す ・唇を噛む、巻き込む ・口呼吸をする ・爪を噛む、指しゃぶり ・姿勢が悪い ・頬杖をつく これらの悪癖は歯並びを悪くすることに繋がります。せっかく矯正治療によって歯並びがよくなっても、悪癖が治っていなければ後戻りのリスクが高まってしまうので、癖を治すように心がけ、歯並びが悪くなる原因を根本的に改善しましょう。 歯槽骨の減少 歯を支える骨である歯槽骨が減少することで、歯の位置が変わりやすくなってしまい、後戻りが起こりやすくなります。歯槽骨の減少は加齢や歯周病が原因です。特に歯周病は、歯周病菌によって歯茎に炎症が生じ、進行すると歯周病菌が毒素を出し、その毒素によって歯槽骨を溶かして吸収してしまう恐ろしい疾患です。重度になると歯が動揺し、抜けてしまうこともあります。これらのリスクを防ぐために、毎日のセルフケアと定期的な歯科医院でのメンテナンスで、きれいな歯並びや歯の健康を守っていきましょう。 せっかく長い期間をかけてきれいにした歯並びは何としても守っていきたいですよね。以下の後戻りを防ぐ方法を守り、長期的にきれいな歯並びを維持していきましょう。 決められた期間リテーナーを装着する 後戻りを防ぐために最も大切なことは決められた期間にリテーナーを装着することです。 虫歯や歯周病などの疾患に注意する 虫歯や歯周病を予防することで、後戻りのリスクを下げることができます。虫歯や歯周病によって、歯茎の炎症や歯槽骨の減少、最悪の場合歯を失ってしまうと、お口の中の状態が大きく変化してしまい、後戻りを引き起こす場合があります。毎日の正しい歯磨きや歯科医院での定期的なメンテナンスを行うことで、しっかりと虫歯や歯周病を予防していきましょう。 歯並びが悪くなる癖を治す 舌の癖や口呼吸など歯並びが悪くなる癖を持っている方は、意識的に治すようにしましょう。先述した歯並びが悪くなる癖を改善することで、後戻りの予防以外にも、お口の中の健康維持や全身の健康維持にも繋がります。 定期的に歯科医院を受診する 歯科矯正が終了した後も定期的に歯科医院を受診しましょう。矯正治療完了直後は、1ヶ月に1回のペースで受診し、後戻りが起きていないかどうか経過観察をします。その他に、虫歯や歯周病のチェックやクリーニングを行いお口の中全体のメンテナンスを行います 歯並びが後戻りしてしまった場合、再矯正が必要になる場合があります。具体的には以下のような状態である場合に、再矯正が必要と判断されます。 ・出っ歯や歯の重なり合いなど、見た目に変化が起きてしまった ・リテーナーが装着できなくなった ・しっかりと噛めないなど機能的な問題が出ている 再矯正を行う際には、後戻りが起こった原因をはっきりとさせ、適切な方法で矯正治療を行います。 Q:後戻りはどのくらいの確率で起こりますか? A:歯科医師の指示通りにリテーナーの装着を行わなかった場合は、ほぼ100%後戻りしてしまうと思っていただいたほうが良いでしょう。それほど、保定期間にリテーナーを使用することが歯並びを安定させるために重要なのです。 Q:矯正治療後いつまでリテーナーの装着を行う必要がありますか? A:個人差はありますが、矯正期間と同じ期間は保定期間が必要となります。2~4年程が一般的です。 Q:リテーナーを2週間程つけ忘れてしまったらどうなりますか? A:高確率で歯が動いてしまいます。2週間と長期的に装着をしていなかった場合、リテーナーが装着できず作り直しになってしまうこともあります。 今回は、矯正治療後に歯が動いてしまうのはなぜ?という疑問についてお答えすると共に、後戻りの原因や予防法について紹介しました。後戻りの原因はさまざまですが、最も多い原因はリテーナーの装着不足と言われています。歯が元に戻ろうとする力を制御し、矯正後の歯並びを保つために、リテーナーの装着は非常に重要です。万が一、後戻りが起きてしまった場合は、再矯正が必要になることもあります。変化にいち早く対応するためにも、矯正治療後も定期検診の受診を忘れないようにしましょう。 名古屋市のプルチーノ歯科・矯正歯科では、インビザラインをはじめとした矯正治療に対応いたします。後戻りが起きてしまい、再矯正をご検討されている方のご相談も承っておりますので、お悩みの方はお気軽にご相談くださいませ。