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日本では歯科医療行為を行う場合は、歯科医師免許が必要となります。これは、6年制の歯科大学を卒業後に歯科医師国家試験を受験し、合格した人に与えられる免許です。 2022年の厚生労働省の統計では、歯科医師は全国で10万5267人登録されています。また、歯科診療所は全国で6万7755件が登録されています。 このように、現在の日本では歯学部を卒業後に国家試験を受けて臨床研修の修了した多くの歯科医師が歯科診療所に在籍して歯科治療を行っていますが、自分の目的に合った治療をしてもらう歯科医院の選び方はどのようなものがあるのでしょうか。 目が痛いときに眼科に行くように、歯科医院の中でも専門科目というものがあります。 歯科医院の看板などに「口腔外科」や「矯正歯科」などと表記されているものをみたことがあるのではないでしょうか。看板に書くことができる専門科目は標榜科目(ひょうぼうかもく)といい、歯科では「歯科」「小児歯科」「矯正歯科」「歯科口腔外科」の4つのみと定められています。 しかし歯科医院のホームページを検索してアクセスしてみると、現在はそれ以外にもそれぞれのクリニックの専門性を示すために、「インプラント」や「審美歯科」「一般歯科」などを診療内容として掲載している歯科医院もあります。 ここで重要なのは、これらの標榜科目や診療内容は、「歯科医師免許を持った歯科医師が行うっていれば、専門的な技術を持っているわけではなくてもどの科目も掲載することができる」ので、実際の経験や知識とは異なり、「できます」と宣伝することができるということです。 看板などをみて歯科医院に行ってみても、実はあまりその治療内容の経験のない歯科医師が治療をおこなった場合には、患者さんの希望に沿った治療の結果を得られないことも考えられます。 矯正歯科治療は、歯並びや顎の位置などを整えて噛み合わせや見た目を整えるために行う治療です。治療内容によっては子どもの頃から大人になるまで治療を続ける患者さんもいるくらい、治療の期間が長くなる場合が多くあります。また、他の歯科に比べると特殊な装置を使って治療を行うことも多いなどの特徴もあります。 また、ほとんどの場合で国民健康保険や社会保険などの医療保険制度が使えないため、治療費も高額にってしまいます。 このようなことから治療を行うのは歯科医師なら誰でもいいというわけではなく、矯正歯科治療を受ける歯科医院は慎重に選ぶ必要があります。 矯正歯科治療の種類 矯正歯科治療は、目的や患者さんの希望によっていくつかの治療方法を歯科医師が選択し、治療計画を立てていきます。 歯の向きや位置を動かすための矯正歯科治療法は、大きく二つに分かれます。 ワイヤー矯正治療法 ワイヤー矯正治療法は、ワイヤーやゴムをひっかけるためのブラケットという器具を歯に接着します。動かしたい位置に合わせて装着することで、ワイヤーやゴムの元に戻ろうとする力を利用して歯を動かしていきます。 定期的に歯科医院に通院して歯の掃除の指導などのメンテナンスやゴムなどの力を維持するために装置のつけなおしなどをしながら、治療を進めていきます。 この治療法のデメリットは、歯に装着した器具を取り外すことができないということです。ワイヤー矯正治療法を受けている最中は、口の中に器具が当たって舌や口の粘膜などを傷つけてしまったり、ゴムなどの力が強すぎて痛みが出てしまうことがあります。また、装置に食物残渣(しょくもつざんさ)も残りやすい上に歯ブラシなどの口腔ケアをするのも難しいので、歯周病やむし歯になってしまうリスクも高くなってしまいます。 マウスピース矯正治療法 マウスピース矯正治療法は、マウスピースを装着して行う治療法です。ワイヤー矯正治療法とは違い、歯に器具を接着するのではなく1日のうちの決まった時間のみマウスピースを患者さんが装着します。 ワイヤー矯正治療法に比べると歯を動かすための引力は少なく、痛みも出にくい治療法です。 また、食事や歯磨きなどをする場合には取り外しをすることができるので食物残渣の除去もしやすく、歯周病やむし歯のリスクを抑えることができます。 最近では、マウスピースを使った新しく画期的なシステムであるインビザライン矯正に注目が集まっています。 インビザライン矯正は、3Dスキャナーで患者さんの口腔内全体の情報をコンピューターに取り込み、治療経過や完成図をシミュレーションしながら患者さんと一緒に治療計画を立てることができます。定期的にメンテナンスを歯科医院で行いながら、治療計画に合わせて作成した複数のマウスピースを歯科医師の指示したタイミングで交換していき、1日20時間以上装着して治療を進めていきます。 この治療法はマウスピース治療法の特徴である患者さん自身が装置を取り外しが行うことができたり痛みが少ないという利点を持ち、なおかつ水洗いすることができるマウスピースを用いることで患者さん口腔内環境も清潔かつ安全に保つことができます。 このように矯正歯科治療と一言で言っても、治療法の選択肢は複数あります。また、患者さんの治療目的や状態などの条件によっては、これらの治療法を時期に合わせて組み合わせた治療法を案内する場合もあります。 治療計画に関しては、患者さんの希望や状態を加味して矯正歯科治療に関する専門的な知識と技術を持ったスキルの高い歯科医師が治療計画を立てることが重要です。 では、矯正歯科治療に関する専門的な知識と技術を持った歯科医師を選ぶポイントはどこにあるのでしょうか。 最近では歯科医院のホームページに歯科医師の経歴などが書かれていることがあります。その中に、歯科医師の「認定」や「専門」について記載されている場合があります。 歯科の科目は多くあるため、どの科目に関連した知識や技術を多く持っているのかは、歯科医師免許に加えて「認定医」や「専門医」「指導医」などとして表すのです。 専門医は、「基礎的な歯科医師としてのスキルに加えて、それぞれの診療科目における適切な教育を受けて、患者さんから信頼される標準的な歯科医療を提供することができる医師であること」と定義されています。つまり矯正歯科治療の専門医というのは、基礎的な歯科医師としての技術はもちろん持ったうえで、「歯列矯正などの矯正歯科治療に関する知識を持ち、研修や臨床を経て学んだ技術や経験に関しても患者さんに対して標準的な治療を提供するだけの水準に達する技量を持った歯科医師」ということになります。 また、認定医は「特定の分野に関しての論文発表や臨床経験において十分な知識や技術を持っていると認定された医師である」と定義されています。認定医は、科目や分野などで設立されている学会などで定められた基準を満たしているとみなされた場合、認定医のライセンスが与えられます。 矯正歯科治療に関する学会や団体としては、日本矯正歯科学会では「矯正治療に関して適切でなおかつ十分な歯学の学識と経験を有するもの」という厳しい基準があり、日本成人歯科矯正学会では「成人の矯正歯科にくわえ、包括的な医学的知識や医療技術に関する学識や経験、倫理観が一定以上備わっていると認められた会員の歯科医師」が認定医として規定されています。 このように学会などの考え方によって、またそれぞれの分野で必要とされるスキルによって認定されるための基準に少し違いはありますが、歯科医師の専門性をチェックするには重要なポイントです。 プルチーノ歯科・矯正歯科には、マウスピースを使った新しく画期的なシステムである、インビザライン矯正の認定であるインビザドクターを取得したドクターが在籍しています。インビザライン矯正は3Dテクノロジーを使うため歯科医師のスキルがあまり関係ない治療法だと思われるかもしれませんが、新しい技術を用いた治療法にこそ十分な治療結果を得るためには基本的な歯科矯正治療に関する熟練した技術や知識が必要になるのです。 歯科矯正治療は、歯科の治療の中でも治療時間もかかり、患者さんの費用などの負担も大きい治療法の一つです。安心して満足できる治療を受ける為には、しっかりとした技術や知識を持っていると認められた免許(ライセンス)を持った信頼できる歯科医師を選び、事前にきちんと説明を受けて検討したうえで治療をしてもらうことが大切です。 また、矯正歯科治療を始まる前には、矯正歯科専門の歯科医院で矯正に関する質問や相談をしてみることも重要です。 プルチーノ歯科・矯正歯科では、24時間webから診療相談の予約もできますので、ぜひご利用ください。