- ホーム>
- ブログ
ガミースマイルは矯正治療で改善できる?プルチーノ歯科・矯正歯科が解説します! 笑うと歯茎がたくさん見えて気になるという方はいらっしゃいませんか?そのような状態を、「ガミースマイル」と呼びます。今回は、ガミースマイルは矯正治療で改善できるのかという疑問にお答えしながら、ガミースマイルの原因やその他の治療法も併せて解説していきます。 Contents1 2 3 3.1 歯並びや骨格の問題3.2 唇や口周辺の筋肉の問題3.3 歯の長さや位置の問題3.4 歯茎の問題4 4.1 矯正治療4.1.1 ワイヤー矯正4.1.2 マウスピース矯正4.2 外科手術4.2.1 上顎骨切り術(ルフォー)4.2.2 上唇粘膜切除術4.2.3 歯冠長延長術4.3 ボトックス注射4.4 セラミック矯正5 6 ガミースマイルとは、笑った時に大幅に歯茎が見える状態のことを指します。通常、上下の歯を噛み合わせた際は、上顎の歯茎は見えないか多少見える状態になりますが、歯茎が3mm以上口元から見えている場合はガミースマイルと診断されることが多いです。ガミースマイルは、見た目にコンプレックスを感じてしまったり、機能面でも問題を引き起こしたりする場合もあります。 結論から言うと、ガミースマイルは矯正治療で改善することができます。軽度の場合は、通常の歯を動かす矯正治療で改善する場合もありますが、さまざまな問題が関係している場合は、外科手術を併用することもあります。歯並びや骨格の問題以外にも、ガミースマイルになってしまう原因は複数あり、それぞれの原因に合った治療をしていきます。 ガミースマイルの原因は以下の通りです。 ・歯並びや骨格の問題 ・唇や口周辺の筋肉の問題 ・歯の長さや位置の問題 ・歯茎の問題 1つの原因だけの場合もありますが、複数の問題が重なって重度のガミースマイルとなっている場合もあります。 歯並びや骨格の問題 ガミースマイルの原因として多く見られるのが、上顎骨が過剰に発達しているパターンです。顎が長く、前に出てしまうことで、歯や歯茎も前に出てしまい、ガミースマイルとなってしまうのです。歯や歯茎が過剰に突出している状態を、「上顎前突」と呼びますが、これはいわゆる「出っ歯」の状態を指します。出っ歯とガミースマイルが組み合わさることで、非常に見た目に対し、コンプレックスを抱えやすくなってしまいます。 唇や口周辺の筋肉の問題 「上唇挙筋(じょうしんきょきん)」という上唇と小鼻を引き上げるが強いことで、唇が歯茎の上まで上がり、笑ったときに歯茎が目立ってしまいます。また、上唇が薄い場合も笑った時に歯茎が見えやすくなってしまいます。 歯の長さや位置の問題 歯の長さが短いと歯の面積よりも歯茎の面積が広くなり、「イー」と歯を噛み合わせたり、笑顔を作ったりすると、歯茎が多く見えてしまいます。また、歯が低い位置から生えている方も歯よりも歯茎の面積が多くなり、ガミースマイルになりやすい状態です。 歯茎の問題 歯茎が発達し過ぎて歯に覆いかぶさっている場合、相対的に歯の面積が少なくなってしまいガミースマイルになってしまいます。 ガミースマイルの治療は主に4つの方法で行います。 ・矯正治療 ・外科手術 ・ボトックス注射 ・セラミック治療 ガミースマイルの原因となる問題に合わせて適切な方法で治療を行います。 矯正治療 歯並びや骨格に問題がある場合は、矯正治療を行います。矯正治療では、ワイヤー矯正やマウスピース矯正を用いて歯を動かしていきますが、場合によっては「アンカースクリュー」を組み合わせて効果的に歯を動かしていく必要があります。アンカースクリューを用いた治療は、歯の根元に小さなネジ(アンカースクリュー)を埋め込むことでより精密な動きを可能にします。 アンカースクリューと組み合わせることにより、以下のようなアプローチをしていきます。 ・歯を後ろに移動させる ・歯の位置を上げる(圧下) 出っ歯や口ゴボ(横顔を見たときに口元が盛り上がっている状態)の場合、歯を後ろに移動させることで、口が閉じやすくなり、歯茎の露出も軽減させることが期待できます。十分なスペースがない場合は、抜歯が必要になることもあります。また、上顎の前歯が短い場合は、歯を歯茎の方に移動する、「圧下」という動かし方で矯正します。歯の位置を上げることで、歯茎の露出を少なくすることが期待できます。 ワイヤー矯正 ワイヤー矯正は、歯にブラケットという部品を装着し、そこにワイヤーを通すことで歯に力を加えます。矯正装置の見た目が目立つことや、痛みや違和感を感じやすいというデメリットもありますが、さまざまな症例に柔軟に適応できる点が大きなメリットです。 マウスピース矯正 マウスピース矯正は、透明なマウスピース型矯正装置を装着し、歯を動かす方法です。矯正治療をしていることが周囲にわかりにくく、取り外しができるため、食事や歯磨きを通常通りにできるという特徴があります。また、金属を一切使用していないため、金属アレルギーの心配もなく、痛みや違和感も感じにくくなっています。軽度のガミースマイルの場合は、マウスピース矯正で対応できる場合もありますが、歯並びの乱れが複雑な場合はワイヤー矯正のほうが適している場合もあります。 外科手術 骨格に問題がある場合や、唇や歯茎の形状に問題がありガミースマイルになっている場合は、外科手術を行う場合もあります。 上顎骨切り術(ルフォー) 上顎骨切り術は、顎が前に突出している場合や顎が縦に長い場合などに行う外科手術です。上顎骨を切除し、顎の位置を調整することで、歯茎が見える面積を少なくします。ガミースマイルの原因を根本的に解決することができ、後戻りの心配はありません。しかし、大掛かりな外科手術を伴い、全身麻酔を使用するため、基本的に入院の必要があります。また、一般的な歯科医院では対応できない場合が多く、総合病院の口腔外科や美容外科などで手術を受けることになることを知っておいてください。 上唇粘膜切除術 唇の位置や形状に問題がある場合に行います。上唇の内側の粘膜を切除することで、上唇挙筋の運動が制限され、必要以上に上唇が引き上げられることが解消します。表面麻酔や局所麻酔を使用するため、入院の必要はなく、60分程度で手術が完了することが多いです。 歯冠長延長術 歯の長さが短かったり、歯茎がかぶさっていて歯が短く見えたりすることで、歯より歯茎の面積が大きく見えてしまう場合に行う手術です。歯茎を切開し、骨の形状を整えることで、歯が見える面積を広げます。表面麻酔や局所麻酔を使用し、60分程度で手術が完了します。傷口も残りにくく、骨の形状を整えているため、後戻りの心配もありません。 上唇粘膜切除術と歯冠長延長術を組み合わせて、唇の状態と歯の長さを同時に治療する場合もあります。 ボトックス注射 筋肉の過剰発達が原因でガミースマイルになっている場合、ボトックス注射を行うことで、筋肉を麻痺させて上唇が必要以上に引き上げられることを抑制します。ボトックスとは、ボツリヌス菌が作り出すA型ボツリヌス毒素を有効成分とする薬剤(ボツリヌストキシン製剤)を用いた治療法で、歯科分野ではガミースマイルの他に、歯ぎしりや食いしばりの治療などにも用いられます。外科処置の必要がなく、短時間で治療ができることから、気軽にガミースマイルの治療を受けることができます。しかし、持続性がないため、約3~6ヶ月程経過すると効果が薄れてきます。効果を継続させるには定期的に治療する必要があります。 セラミック矯正 セラミック矯正とは、セラミックの被せ物を被せることで、歯並びや歯の形、色などを美しくすることを目的とした審美治療の一つです。一般的な歯列矯正とは異なり、歯を移動させることはないので、短期間で治療が完了します。ガミースマイルを改善させるためには、セラミック矯正のみではカバーできないため、歯冠長延長術などの歯茎の形状を変える治療と併用することが多いです。しかし、以下のようなデメリットもあるので注意しましょう。 ・健康な歯を削る必要がある ・場合によっては神経を取る必要がある ・セラミックには寿命がある 健康な歯の寿命を縮めてしまうリスクがあることやセラミックを将来的に作り変える可能性があることなど、リスクをしっかりと理解したうえで治療の選択をしてください。 ガミースマイルを放っておくことで、見た目の問題だけでなく、機能的な面においても問題が生じることがあります。 ・見た目にコンプレックスを持ってしまう ・虫歯や歯周病リスクが高まる ・口臭の原因となる 歯茎が過剰に見えることで口元の審美性が低下してしまい、自分に自信が持てなくなってしまうことがあります。それによって、笑顔になれなかったり、コミュニケーションが取りづらくなったり、精神的にふさぎこんでしまうことにも繋がりかねません。また、上顎骨が前に出てガミースマイルになっている場合は、歯並びや噛み合わせが影響しており、食べかすが残りやすかったり、歯垢が落としにくかったりすることで虫歯や歯周病のリスクが高まります。さらに、上の前歯が出っ歯になっていると、口が閉じづらく、お口の中が乾燥し、口臭などの原因にも繋がります。このように、見た目だけでなくお口の中の健康維持にも悪影響を及ぼすのです。 ガミースマイルは矯正治療で改善できるの?という疑問にお答えしました。ガミースマイルは、矯正治療によって改善できることもあります。しかし、ガミースマイルの原因はさまざまなため、しっかりと原因を究明したうえで適切な治療を行うことが重要です。笑うと歯茎が目立つのが気になるという方は、1度プルチーノ歯科・矯正歯科までご相談にいらしてください。