八重歯とは?
大人の歯(永久歯)は、通常は親知らずを除くと上下左右に7本ずつの計28本が生えそろいます。
「八重歯(やえば)」というのは、真ん中から奥に向かって4本目の一番手前の奥歯(臼歯)のことを指します。この歯は、一般的には「犬歯」とも呼ばれ、正式には「上顎第一小臼歯(じょうがくだいいちしょうきゅうし)」といいます。
八重歯とは、この上顎第一小臼歯が生える位置がなんらかの理由で正常な位置に生えることができず、前後の歯と重なりあってしまったり位置がずれてしまい、他の歯に比べて外側に飛び出して見える(出っ歯)状態のことをいいます。
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八重歯になる原因
正常な位置に本来の位置に並ばずに歯が生えている状態を叢生(そうせい)といい、その原因の多くは歯の大きさと顎骨の大きさにあります。
また、乳歯から永久歯への生え変わりのタイミングが遅くなってしまって別の歯が正常とは異なる位置に動き、成長に伴って生える位置が狭くなってしまうことも一つの原因となります。それ以外にも、叢生は歯が大きい場合や顎の大きさや形などの遺伝的な要因も多く、家族間で同じような叢生して歯が並ぶこともあります。
八重歯はなおした方がいいのか
日本では八重歯は「口を開けて笑った時に見えてかわいい」というイメージが強く、昔からチャームポイントの一つとされています。
しかし、日本とは異なり欧米では「吸血鬼の牙」を連想するなどとしてあまり良い印象はないので、避けられています。
そのため、欧米では歯並びの悪い子どもには歯科矯正治療も盛んに行われています。八重歯の場合にも欧米では他の歯に問題が無くても放置せず、子どもの時期に積極的に歯科矯正治療で治します。
八重歯は他の歯と位置がずれていたり重なって生えてしまっているので、八重歯やその周辺の歯は歯ブラシをするのが難しく、歯周病や虫歯も発生しやすくなってしまうことがあります。また、ホワイトニング治療を受ける場合にも邪魔になってしまうこともあります。
八重歯の治療法
八重歯を治療する方法としては、以下の様に大きな分類で2種類のタイプがあります。
①抜歯
八重歯は叢生しているので、基本的に下の歯とうまく噛み合わせることができません。そのため、抜いた後に噛み合わせが悪くなるなどのデメリットも起こりにくいため、服薬中の薬などに何も問題がない場合は抜歯をすることもあります。また、八重歯が無いことで他の歯の生えてくるスペースを確保できて歯が整列するようになる場合にも、歯科医師の検査や診断の結果によっては歯を抜く場合があります。
②歯科矯正治療
八重歯の治療をする場合には歯を短く削るとかではなく、歯科矯正治療で八重歯の位置を動かして歯並びを正常に整えることもあります。これは、顎の大きくて隙間はあるのに、歯が叢生してしまった場合には症例によっては歯科矯正治療で改善することができます。
また、八重歯がある事が原因で前歯など他の歯の歯並びに結果としてガタガタになってしまったり口が閉じにくくなってしまうなどの影響が出ている場合には、八重歯を抜歯を行い、その後に矯正歯科治療で歯並びを整えることもあります。
八重歯を治療できる歯科矯正方法
では、八重歯を抜かない場合、歯科矯正治療では主にどのような方法で八重歯を治療するのでしょうか。
この記事では、よく使われるワイヤー矯正治療法とマウスピース矯正治療法のそれぞれの特徴についてご紹介させていただきます。
①ワイヤー矯正治療法
歯の表側にブラケット装置を装着して、アンカーと呼ばれるブラケットの部位にワイヤーやゴムをひっかけることで、その引く力を利用して歯を動かしていく治療法です。
これは、八重歯の位置のみを治す時にはその周りの歯にだけ矯正器具をつけ治療をする場合や、八重歯以外の他の歯の位置も整列させたい場合にも用いることができる治療法です。
ワイヤーやゴムの力で位置を矯正していくので強い力がかかりやすく、部分的な矯正だけではなく広範囲の治療も可能なことからよく用いられています。また、歯の裏側に装置をつける裏側ワイヤー矯正治療法もあります。
しかし、ワイヤーやゴムの力が強すぎると歯や顎に痛みを感じたり、ブラケットなどの装置が口の中の粘膜や唇・舌先に当たって口内炎になってしまうなど、長くかかる治療期間にトラブルが多くなりやすいので注意が必要です。
また、装置は歯科医院に通院した際に装着や調整をするため、患者さん自身では取り外しをすることができません。そのため、痛みを感じていても自分で取り外すことはできないので傷がひどくなってしまうこともあります。それ以外にも、食事中や歯磨きをする時にも取り外すことができません。そのため口の中に食べ物が残りやすく気になってしまったり、歯の汚れを十分に取り除くことも難しい状態になり、歯周病や虫歯などの原因にもなってしまいます。これは、裏側ワイヤー矯正治療法の場合にも口内炎などのトラブルは起こりやすくなってしまいます。
さらに、表側についた矯正器具は口を開けると目立つこともあり、それがストレスになってしまうことで頭痛や肩こりなど口とは異なる部位の不調の原因になるケースもあります。
②マウスピース矯正治療法
マウスピース矯正治療法は、歯にリテーナーと呼ばれるマウスピースを装着することで歯の位置や向きを矯正します。
まず最初に患者さんの歯型を印象採得し、それを基に少しずつ位置を矯正するためのリテーナーを必要な数だけつくります。複数のリテーナーを順に交換していくことで、歯の位置を少しずつ動かしていくという流れの治療法です。
ワイヤー矯正治療法に比べると歯にかける力は弱いので、あまり広範囲の矯正には適していない場合もありますが、小さい負担に抑えることができます。
また、マウスピース矯正治療法に使われる矯正器具はリテーナーのみで、柔らかい素材でできている事が多いため、口の中の粘膜や舌にあたって傷になってしまうことはほとんどありません。
マウスピース矯正治療法は、歯科医師の指示通りにリテーナーを1日のうちの決まった時間に装着することで治療を進めていきます。そのため、ワイヤー矯正治療法とはことなり、マウスピース矯正のリテーナーは患者さんが取り外しをすることができるので、痛みを感じた時には取り外すことができます。
さらに食事をする時や歯磨きをする時には外すこともできるので、食べかすなどが残りにくく歯周病や虫歯になってしまう可能性も低く抑えることができるのです。
また、リテーナーは透明度の高い素材でできているため使用中にも外からはわからないので、その点でもストレスの少ない治療法だと言えます。
プルチーノ歯科・矯正歯科では、最新のマウスピース矯正治療法であるインビザライン矯正を導入しています。
インビザライン矯正は、100以上の国で導入されていて、1500万人がこの治療法を受けています。
インビザライン矯正では初めての診療時に3Dスキャナーを使って患者さんの口腔内の情報をコンピューターに取り込み、そのデータを基に患者さんの治療を開始する前の現在の状況の分析と希望に沿った治療の完成図を作っていきます。それを基に専門的な知識や経験を持った歯科医師であるインビザドクターが診療を担当し、治療に関する希望などを話し合いを行うことで、患者さんに最適な治療計画を立てることができるおすすめの治療法です。
そして、その治療計画を基に作る複数のリテーナーを持ち帰り、定期的に歯科医院でメンテナンスと治療経過の確認を受けながら、多くの症例を治療してきたインビザドクターに支持された適切なタイミングで数週間ごとにリテーナーを交換していきます。
インビザライン矯正では、1日のうち20時間のあいだリテーナーを装着していって、歯を少しずつ移動して理想の歯並びに近づけていきます。
そのため食事をする時や激しい運動をする時など、自分の好きなタイミングでリテーナーを取り外すことができるので、ストレスを軽減することができるのは大切なメリットです。
また、歯磨きをする時にも取り外すことができるので磨き残しなどのリスクも軽減でき、長い治療期間にも歯周病や虫歯になるリスクも抑えることができるうえに、リテーナー本体も水洗いすることができる素材でできているため、清潔な状態で治療が終了するまで装着することができます。
マウスピース矯正治療法の利点を最大限に生かし、さらに最新のシステムを取り入れて進化を続けるインビザライン矯正は、患者さんの為を考え要望に対応できる理想の治療法だと言えるでしょう。
八重歯をキレイにしてストレスをなくしましょう
八重歯はチャームポイントとも言われているのはメリットでもありますが、お口の中の様々なトラブルや悩みの原因にもなりやすい状態です。
もしも八重歯をそのまま温存したい際にも、定期的に歯科医院に行って口腔ケアのメンテナンスを受け、正しいケアをして八重歯と全体の歯の状態をキレイにして健康を保つことも重要です。
プルチーノ歯科・矯正歯科では、矯正治療にかかる期間や保定に必要な期間、さらに内容や費用に関する相談や患者さんのご希望に寄り添った治療法をしっかりとカウンセリングで説明して提供しています。電話や24時間webからアクセスして矯正に関する無料相談の来院予約ができますので、是非お気軽にご利用ください。