今回から4回にわけて、小児育成矯正「プレオルソ」について、その概要や一般矯正との違い、効果、治療の流れなどをご紹介していきます。
第1回の本日は、プレオルソを用いた小児育成矯正とはどのような治療法なのか、その概要について簡単にまとめていきたいと思います。
小児育成矯正「プレオルソ」とは
小児育成矯正とは、永久歯の歯並びが完成する前に、歯並びに影響を及ぼす舌や唇、お口周りの筋肉の動きをトレーニングしながら健康的な歯並びへと導いていく矯正治療です。
治療の目的としては「悪くなった歯並びを治す」というより「歯並びが悪くなるなるのを防ぐ」という予防的な要素のほうが大きいでしょう。
プルチーノ歯科・矯正歯科ではこの小児育成矯正に「プレオルソ」という装置を使用しています。
プレオルソは上下が一体となったマウスピース型の装置で、一般的な装置とは異なり、ご家庭で取り外しができるようになってます。
素材はポリウレタン製で柔らかく、お口に入れても痛みが少ないのが特徴です。
またプレオルソは既製品ですので、それを作製するために歯型を取る必要もなく、治療によるお子さまの負担も少なくすみます。
プレオルソはどんな歯並びにおすすめ?
プレオルソはお子さまのお口に関して、次のような症状が気になる方におすすめの治療法です。
●子どもの歯並び(歯並びのガタガタ・出っ歯・受け口など)が気になる
●「奥歯は噛めるけど、前歯が噛み合わない」「噛み合わせが深い」など噛み合わせが気になる
●何もしていない時、お口が「ポカン」と開いている
●口で息をしている(口呼吸)
●舌を前に突き出したり、噛んだりするクセがある
プレオルソは何歳からはじめられる?
プレオルソを使用した小児育成矯正は、乳歯のみの時期(乳歯列期)または乳歯と永久歯が混在する時期(混合歯列期)を対象にした治療法です。
当院では主に4~11歳までのお子さまを対象に、プレオルソによる治療をおこなっています。
なお、プレオルソを用いた小児育成矯正は子どもの発育(顎の成長)を利用した治療ですので、すでに永久歯が生えそろったお子さまについては基本的に適用できません。
すでに顎の大きさや形などがある程度決まってしまい、永久歯も生えそろっているお子さまについては、一般的なワイヤー矯正またはインビザラインによる治療をおこなっています。
※次回の『小児育成矯正「プレオルソ」②』では、プレオルソと一般的な矯正治療の違いや、プレオルソのメリット・デメリットなどをご紹介していきます。