矯正治療に限ったことではありませんが、どんなに優れた治療法でも、残念ながらすべてのケースにおいて100%成功するとはかぎりません。
しかし歯科医院によっては治療の良い面(メリット)ばかりを挙げて、あたかも失敗はないかのように宣伝しているところもあるため注意は必要。
そこで今回は、近年人気のあるインビザライン治療において、実際によくある『失敗談』を3つご紹介していきたいと思います。
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インビザライン 失敗談①歯並びの中心(正中)があわない
インビザラインでよくある失敗談の1つに、「歯並びのデコボコや出っ歯、八重歯などはキレイになったにもかかわらず、正中がずれている」というものがあります。
“正中”とは歯並びのちょうど真ん中のラインで、上下の歯並びは上の前歯と下の前歯の正中が一致するのが見た目も美しく理想的です。
ただ治療中は自分が気になる部分(デコボコやすき間など)に目が行きがちで、治療の後半になるまでこの正中のズレに気づかないこともあるため注意が必要です。
インビザライン 失敗談②奥歯が噛み合わない
インビザラインに代表されるマウスピース矯正では、治療中や治療後に「奥歯が噛み合わない」というトラブルが生じてしまうことがあります。
これはマウスピース(アライナー)を装着すると、その厚みの分だけ奥歯に強い力がかかってしまうことが原因の1つに挙げられます。
また、このようなケースでは「顎の関節が痛む」などの顎関節症状をともなうこともあります。
インビザライン 失敗談③むし歯・歯周病になった
インビザラインは”装置を自分で取り外しできる”というのが特長の1つで、これにより食事や歯磨きの際のストレスがない点がメリットに挙げられます。
ただその一方で、インビザラインで推奨されるマウスピース(アライナー)の装着時間は1日20時間以上。
つまり1日のうち”食事”と”歯磨き”以外は基本的にマウスピースを装着することになります。
そのため口内が不衛生な状態のまま装着したり、マウスピースの管理を正しく行なわなかったりした場合に、むし歯や歯周病にかかりやすくなります。
インビザラインで失敗しないために
失敗談の①②については、インビザライン治療の経験や知識が浅く、また設備も不十分な歯科医院で治療を受けた際に起こりやすいトラブルです。
したがって歯科医院を選ぶ際は、インビザラインの治療経験や知識が豊富で、実績のある歯科医院を選ぶようにしましょう。
失敗談③についてはインビザラインのメリット(取り外しができる)を過信せず、毎日のセルフケア(歯磨き)をいつも以上に徹底することが大切です。
また歯科医院での定期的なクリーニング(プロフェッショナルケア)も欠かさないようにしましょう。