インビザラインでは、複数枚の透明なマウスピース(アライナー)の着脱を繰り返しながら歯を動かしていきます。
ただマウスピースを着けたり外したりするだけで歯が動くと聞くと、少し不思議な感じがしますね。
そこで今回はインビザラインで歯が動く仕組みについて詳しくご紹介していきます。
インビザラインとワイヤー矯正 歯が動く仕組みは違う?
まず、インビザラインとワイヤー矯正(マルチブラケット)で歯が動く仕組みがどう違うのかについてですが、基本的には両者ともその原理は同じです。
いずれの矯正治療でも、歯の根っこの周りを囲む「歯槽骨(しそうこつ)」という骨の『吸収』と『再生』によって歯が動いていきます。
たとえば歯に力(矯正力)が加わると、その力によって圧迫された側の骨が吸収し、そこにできたスペースに向かって歯が動き出します。
一方でその反対側には歯が動いた分だけ新たなスペースができますが、そこには新しい骨が作られます(再生)。
矯正治療が他の歯科治療と比べて時間がかかってしまうのは、この骨の再生や吸収がゆっくりと進んでいくからです。
また歯を動かすにはそれに適切な力加減(至適矯正力)があり、強い力を加えたからといって歯が速く動くというわけではありません。
インビザラインのマウスピース(アライナー)で歯が動く仕組み
インビザラインとワイヤー矯正の歯を動かす原理はほぼ同じですが、両者は歯への力の加え方が少し異なります。
一般的なワイヤー矯正では、歯の表面(または裏側)に『ブラケット』という小さなボタンのような装置を貼りつけ、そこにワイヤーを通していきます。
ワイヤー矯正はこのワイヤーが元の形に戻ろうとする力や、ブラケットにかけるゴムの力を利用して歯を動かす治療法です。
一方のインビザラインは最終的な歯並びをあらかじめコンピュータ上でシミュレーションし、そのゴールに向かってマウスピース(アライナー)を数十個ほど作成します。
それを10日から2週間ごとに新しいものと交換していくのですが、それぞれのマウスピースはステップごとにゴールの歯並びに少し近づいた歯型になっています。
これにより新しいマウスピースを装着すると、次のステップに向けた力が新たなに加わって歯が動くようになるわけです。
インビザラインのアライナーでは近年、「SmartTrack(スマートトラック)」という新たな素材が開発されています。
この素材は従来のもよりも歯にピッタリと密着して、弱い力を持続的に与えながら歯を動かしていくのが特長です。
また従来の素材よりも柔らかいため着脱もしやすく、見た目(審美性)もさらによくなっています。
インビザラインでさらに効率よく歯を動かす仕組み
インビザラインではさらに「アタッチメント」や「顎間ゴム」などの補助装置を使うことで、歯を効率よく動かすことが可能になります。
アタッチメントとは歯の表面に付与するプラスチック製の突起で、この突起によってマウスピースの”浮き”を防ぎ、歯に無駄なく力が加わるようにしていきます。
顎間ゴムでは通常のワイヤー矯正にも使用されるもので、ゴムの弾性を利用して歯を動かしたいほうへ効率よく力を加えるのに役立ちます。
インビザラインに関してご不明な点などございましたら、いつでも当院までお気軽にご相談ください。
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