この記事を読まれている方は、おそらく「すきっ歯」の症状に悩まされているか、強い関心を持っているかのどちらかかと思います。日本人の歯並びの悩みというと、出っ歯や乱ぐい歯が多くを占めるため、すきっ歯に関する情報はあまり広がっていないのかもしれませんね。とくにすきっ歯をマウスピース矯正で治す方法については、有益な情報が得られにくいことでしょう。そこで今回はすきっ歯をマウスピース矯正で治す方法について、名古屋のプルチーノ歯科・矯正歯科が詳しく解説します。
Contents
【1】 すきっ歯とは
すきっ歯を治す方法について考える前に、まずはすきっ歯の特徴や原因、放置するリスク・デメリットについて知りましょう。
(1)すきっ歯(空隙歯列)とは
すきっ歯は、空隙歯列(くうげきしれつ)という診断名がつく歯並びです。文字通り歯列内に空隙(=すき間)がある歯並びで、冒頭でも挙げた出っ歯や乱ぐい歯とは見た目が大きく異なります。なぜなら、すきっ歯のほとんどのケースでは、歯列内のスペースが余分にあるからです。日本人は欧米人と比べて顎の骨が小さいことから、スペースの不足を伴う傾向にありますが、すきっ歯はその逆という点で、少し特殊といえるでしょう。
◎「正中離開」を主訴とする人が多い?
すきっ歯の中でも上の前歯の真ん中に空隙があるケースを「正中離開(せいちゅうりかい)」と呼びます。正中離開は、口元の見た目に大きな影響を与えやすいことから、矯正治療で改善したいと希望される方が多くなっているのです。実際、奥歯にすき間があっても見た目が気にならないため、矯正治療を受ける動機にはなりにくいようです。とはいえ、医学・歯学の観点からは、正中離開以外のすきっ歯も同様に、場合によってはそれ以上に有害であることも少なくありません。その点は誤解しないように注意しましょう。
(2)すきっ歯(空隙歯列)になる原因
すきっ歯になる原因は、いくつか存在します。ここでは最もポピュラーなすきっ歯の原因をご紹介します。
原因1:歯が小さい(矮小歯)
生えた時からサイズが小さい歯を「矮小歯(わいしょうし)」といいます。矮小歯は、健常な歯よりも一回りから二回り小さいことから、隣の歯との間にすき間が生じます。これは最もイメージしやすいすきっ歯の原因といえるでしょう。
原因2:埋まっている歯がある(埋伏過剰歯)
顎の骨の埋まっている歯があると、それが邪魔になって歯列にすき間が生じることがあります。臨床でもよく見られるのは、正中埋伏過剰歯(せいちゅうまいふくかじょうし)です。上の前歯の真ん中の歯根あたりに過剰歯が埋まっていることで歯列内のすき間を作り出します。
原因3:顎の骨が大きい
永久歯は親知らずを除くと、全部で28本生えてきます。その本数と大きさが標準的であったとしても、顎の骨が大きければ余剰なスペースが生じます。これも比較的イメージしやすいすきっ歯の原因といえます。
原因4:上唇小帯が長い
上の前歯の付け根あたりに存在しているひだを上唇小帯(じょうしんしょうたい)といいます。この上唇小帯が長すぎると、正中離開の原因なります。
(3)すきっ歯に伴うリスク・デメリット
すきっ歯を治さずに放置すると、次に挙げるようなリスクやデメリットを伴うため十分な注意が必要です。
・食べ物が詰まりやすい
・虫歯や歯周病のリスクが高い
・食べ物を噛みにくい
・発音が悪くなる場合がある
・見た目の悪さがコンプレックスになる
【2】 すきっ歯(空隙歯列)を治すための方法
すきっ歯は、れっきとした歯並びの異常(歯列不正)なので、以下の方法で治すのが望ましいです。
(1) マウスピース矯正治療
マウスピースを装着してすきっ歯を治す方法です。透明な樹脂製のマウスピースを使用することから、装置が目立たず、装着感も良好です。すきっ歯を快適に治したい人にはおすすめの方法といえます。
(2) ワイヤー矯正での治療
ワイヤー矯正は、最も標準的な矯正法です。歯の表面にブラケットを接着して、アーチ状の金属製ワイヤーを通します。すきっ歯を始めとしたほとんどの歯並びに適応できます。ただし、装置が目立ちやすかったり、歯の移動に伴う痛みが強かったりするなど、マウスピース矯正にはないデメリットが多くあることから、近年はワイヤー矯正を第一希望に挙げる人が少なくなってきています。食事や歯磨きがしにくい点も大きなストレスとなるのでしょう。
【3】 すきっ歯(空隙歯列)の治療とマウスピース矯正の相性
さて、今回のテーマであるマウスピース矯正ですが、すきっ歯の治療との相性の良し悪しも気になるところですよね。すきっ歯との相性が良ければ、ワイヤー矯正ではなくマウスピース矯正を選択したいという方が多くを占めることでしょう。ただ、どんな矯正法も決して万能ではありません。快適に歯並びを治せるマウスピース矯正にも良い点だけではなく、悪い点もあるのです。ここではその2つをバランスよくお伝えします。
(1) 良い点
◎抜歯がないので適応しやすい
すきっ歯は、余剰なスペースが原因となっていることが多く、ほとんどのケースで抜歯を行う必要がありません。そのため抜歯症例が不向きなマウスピース矯正でも、問題なく治せるケースが多いといえます。
◎装置が目立たない
マウスピース矯正の装置は薄くて透明なアライナー(矯正用マウスピース)を使用することから、すきっ歯の治療中であることに気づかれにくいです。
◎食事や歯磨きの時にストレスがない
マウスピース矯正の装置は、食事と歯磨きの時に取り外せます。お口の中に何もついていない状態で食事ができることは、この上ない幸せです。歯磨きもしやすいため、すきっ歯の矯正中に虫歯や歯周病を発症しにくくなります。
◎装置のトラブルに悩まされにくい
ワイヤー矯正には、さまざまなトラブルがつきまといます。まず、金属製のワイヤーが外れて歯茎や粘膜を傷つけることがあります。ワイヤー矯正では、口内炎が繰り返しできるという話を聞いたことがあることでしょう。また、ブラケットが外れた場合は、その都度、歯科医院を受診して付け直さなければなりません。表面が滑らかでシンプルな構造のマウスピース矯正なら、そうしたトラブルに悩まされることはまずないでしょう。
(2) 悪い点
◎重症度の高いすきっ歯は治せないことがある
マウスピース矯正は、ワイヤー矯正よりも適応範囲がやや狭いです。そのため、重症度の高いすきっ歯の場合は、マウスピース矯正で治せない場合があります。
◎装置の着脱は自己管理
マウスピース矯正の装置は、自分自身で着けたり外したりしなければなりません。そうした矯正装置の自己管理が苦手であったり、継続する自信がなかったりする場合は、固定式のワイヤー矯正がおすすめです。
【4】 プルチーノ歯科・名古屋院のご紹介
今回は、マウスピース矯正ですきっ歯を治す方法について、名古屋のプルチーノ歯科・矯正歯科が解説しました。最後に、当院のマウスピース矯正について簡単に紹介させていただきます。
(1) マウスピース矯正の「インビザライン」に対応
プルチーノ歯科・名古屋院では、世界的でもトップシェアを誇るマウスピース矯正「インビザライン」に対応しております。これまで世界100ヶ国以上、1,400万人を超える人が利用してきたインビザラインですきっ歯を治したいという方は、ぜひ当院までご相談ください。当院は豊富な診療実績が評価されて「インビザライン・ダイヤモンド・プロバイダー」という認定を受けており、さまざまなケースに対応可能です。
(2) 子どものすきっ歯もインビザラインで治療可能
インビザラインには子ども向けの「インビザライン・ファースト」があるのをご存知でしょうか?もしもお子さまのすきっ歯への対処に悩まれていて、マウスピース矯正を検討中であれば、インビザライン・ファーストがおすすめです。こうした子ども向けのマウスピース矯正システムは唯一無二といっても良いでしょう。