こんにちは!
愛知県名古屋市 瑞穂区・南区 イオンモール新瑞橋1F
プルチーノ歯科・矯正歯科 管理栄養士 鈴木です。
関連メカニズムについてのお話もいよいよ終盤です。
今回はP.g.菌に加えP.i.菌もで出てきます。
内容も難しいですが、お付き合い下さいませ。。。
5. 抗原とヒートショックプロテイン
スーパー抗原は、T細胞を非特異的に多数活性化させ、大量のサイトカインを放出させる抗原です。Vβはスーパー抗原の一つで、T細胞受容体のVβ遺伝子は、健常者より関節リウマチ患者の方がより高い頻度で発見されます。また、P.i.菌(歯周病原細菌)は Vβ8と Vβ17 という別のスーパー抗原遺伝子の発見を刺激します。さらに、これにより、P.g.菌とP.i.菌によって Vβ6 と Vβ8 が多く発現することも報告されています。これらの関節リウマチのスーパー抗原が発現し、免疫機能が異常な状態になります。
ヒートショックプロテインは何かの刺激(熱など)のストレスに晒された際に発現が上昇して細胞を保護するタンパク質で、ストレスタンパクとも呼ばれています。関節リウマチ患者の血清中には、高いレベルの口腔内細菌のヒートショックプロテインが検出されます。P.i.菌のヒートショックプロテインは歯周疾患においても検出されています。
6. ヘルパーT17細胞とインターロイキン17
宿主抵抗に対するヘルパーT17細胞の役割は、慢性炎症の組織中にみられ、好中球の発生、遊走を刺激し、細胞外細菌の防御機能の重要な役割を果たす。インターロイキン17は歯周疾患に罹患している歯周組織中で観察され、疾患の悪化に関して重要な役割をしているという報告がある。そしてヘルパーT17細胞とインターロイキン17は関節リウマチの発症機序にも重要な役割をしている。P.g.菌は抗原として選択的にT細胞を刺激し、インターロイキン17を発現させるため、P.g.菌によって歯周疾患と関節リウマチの双方が悪化する要因となりえるのです。
7.細胞外基質分解酵素(MMP)
健康的な歯周組織では、継続的なコラーゲンの破壊と再生が行われ、その均衡が維持されています。
MMPはコラーゲンを破壊し、MMP組織阻害剤はその機能を阻害します。健常な組織では、これらのバランスが維持されています。しかし、歯周疾患においては、この均衡が崩壊し、コラーゲンが破壊されるため、MMPが過剰に組織中に存在している状態になります。MMPにはたくさんの種類があり、MMP-8の活性型は繊維状コラーゲン構造を分解し、歯槽骨破壊にも関与しています。さらには、歯肉炎のグループ、歯周炎に罹患しているグループ、歯周炎と関節リウマチを併発しているグループよりも健康な者のグループのMMP-8の発現のほうが低いことも分かっています。
8. インターロイキン1
インターロイキン1は免疫、炎症、組織破壊反応を伝達する物質であるサイトカインの一種です。関節リウマチと歯周疾患の両疾患においてインターロイキン1は、滑膜組織中への多形核白血球細胞の侵入を誘導し、高レベルのインターロイキン1によって、軟骨細胞は一酸化炭素中毒を引き起こします。また、軟骨細胞をコントロールするタンパク質を活性化し、破骨細胞を活性化します。その結果、骨吸収(歯を支えている骨が痩せる)が生じます。
9. 遺伝子因子
1987年には、ヒト白血球抗原遺伝子の一つであるLA-DR4と急速進行性菌歯周炎との間に、相関関係があることが発見され、同様の結果が慢性歯周炎についても報告されています。HLA-DR4遺伝子と関節リウマチの間にも相関性があることが、歯周疾患と関節リウマチには、遺伝的因子でも相関関係があることが示唆されています。
このように、分子レベルでの関節リウマチと歯周疾患の関係の解明には、歯周疾患の病因因子のうち、疾患に特徴的な歯周病原細菌、特にP.g.菌にターゲットを絞った研究が多くみられ、P.g.菌には様々な要因で関節リウマチの悪化に寄与している可能性が示唆されています。
P.g.菌もP.i.菌も みーんな退治!!!
検診、治療に行きましょう★
愛知県名古屋市南区イオンモール新瑞橋1F
プルチーノ歯科•矯正歯科
名鉄呼続駅から3分、地下鉄桜通線•名城線新瑞橋駅から徒歩5分
土日祝日診療
お電話は052-693-8241
定期健診、矯正相談、治療相談いつでも受付けております。
お待ちいたしております♪