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プルチーノ歯科・矯正歯科 管理栄養士の鈴木です。
こんにちは、今回からは関節リウマチと歯周病の関連メカニズムについてです。
現在までの様々な研究により、関節リウマチと歯周疾患の深い関係の可能性について、詳細なメカニズムが解明されつつあるようです。
両疾患は遺伝免疫学的に感受性の高い宿主における慢性炎症反応です。
現在までに解明されている関節リウマチと歯周疾患の間の相関関係を構築している重要な要因の一つが、タンパク質のシトルリン化という現象です。
歯周病菌のP.g.菌はシトルリン化を含めた複数の疾患の進行を促進する要因を持っています。
P.g.菌の作用について書いていきたいと思いますが、今回だけでは書ききれないので数回に分けていきたいと思います。
1. 細菌感染と自己免疫反応
歯周病原細菌による歯周組織の感染は、関節リウマチの病因のひとつになっていると考えられています。
なぜなら、関節リウマチの進行だけでなく、早期の段階でも関節リウマチの血清および滑液中に嫌気性菌のDNAと高い抗体価が検出されます。これは、心疾患の相互関係に繋がります。
P.g.菌は膝関節からのヒト軟骨細胞に直接侵入することで、軟骨細胞の細胞周期が遅延し、細胞死が誘導されます。このように、歯周病原細菌は歯周組織から全身に飛散していることが分かっています。
2. P.g.菌とジンジパイン
P.g.菌はジンジパインRやジンジパインKという酵素を産生します。これらは、病原性を発現するためのタンパク質分解酵素であり、宿主のタンパク質から取り込んだアミノ酸、P.g.菌の繊毛の成熟に関与し、細菌の感染を維持する役割を果たします。このジンジパインによって、MMP-1、MMP-3、MMP-9といったタンパク分解酵素が活性化され、コラーゲンなどの細胞外基質の宿主タンパクが分解されます。その上、ジンジパインは血管透過性を亢進させ、補体の分解を誘導します。
このようにジンジパインという酵素により、組織が分解することで、歯周疾患が悪化します。同様にして、全身の関節組織に影響を与えることで、関節リウマチの悪化を導く可能性があります。
少々難しいですが、P.g.菌がとにかく悪い方向でしか作用しないんです・・・
P.g.菌は目に見えません。あなたの歯周ポケットで増殖しているかもしれません。
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